日刊せみなりーBLOG

あえて使ってみました!

更新日:2019/05/14

元気な年寄りが多いマチは、
前向きなマチ。

なんだなあ、
と、

尾道に行って気がついた。

4月末、
尾道の空き家再生プロジェクトを

視察するため、
初めて尾道に行ったのだが、

立派な古民家だけじゃなく、
普通の古い家々が、

利活用されて、
観光客を呼び寄せているマチ尾道。

その建物の利活用も
多いに視察価値があったが、

想定外に学んだのが、
マチをそのまま残しながら、

マチが経済的に再生すると、
年寄りが元気になる!

ということ。
それは統計学的にですか?

なんては聞かないで。
これはむつみさん的見解だから。

でも、
当たっていると思う。

同じマチが経済発展していっても、
スクラップ&ビルドの都会は、

年寄りが元気がなくなる。
というか、

隅に追いやられる気がした。

私は、
昭和30年札幌で生まれた。

アスファルトが
引かれない道路も知っているし、

小学校は木造で達磨ストーブが
置いてあった。

丸井デパートは4階建てで、
屋上に遊園地があった。

移動はチンチン電車。
それが瞬く間に、

舗装道路となり、
学校は鉄筋コンクリート、

デパートは大型化し、そして、
統廃合の時代。

駅前がマチになり、
4丁目の反撃が始まった。

地下鉄は3路線、
殆ど廃止されたチンチン電車が

少し、
復活して名物になった。

と、
怒涛の高度経済成長を経験し、

ずっと、

経済は、
スクラップ&ビルドを繰り返して

発展するのかと思っていたが、
どうも違うようだ、と気がついたのだ。

高度経済成長の時、
年寄りはどんどん隅に追いやられ、

萎びていくと思われてきて、
今も、そんな感じで言われているけれど、

尾道を見て、
ちょっと違うんじゃあないかな、

と、
思ったのだ。

古い建物も歴史も
過去じゃない。

ずっと続いて今を生き、
そして、未来に繋がる。

年寄りは、
その人間バージョン。

その古い建物や歴史や
そこで生きてきた人間が、

新しい経済を生んでいき、
経済成長は緩やかだけど、

明らかに
前に進んでいるマチ尾道。

そこで、
生きて暮らしている人たちにとっては、

その、前に向かう流れが当たり前で、
特別なことはないのだけれど、

自分たちが作ったものが
未来に向かっているわけだから、

必然的に元気になるのだろうか。

経済の成長方法を
私たちの世代は、

高度経済成長しか知らない。
だから、

同じことをしようと考えるけれど、
ちょっと違うんじゃあないかな?

と、
尾道で学んだ。

北海道中、日本中の年寄りが、
普通に元気な国。

作れそうな気がした。

あ、私も年寄りの一人です。はい。

お節介の達人
マチづくりのご相談承り役 中野むつみでした。

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