社長ブログ:時にふれてBLOG

筋を通す

更新日:2021/10/11

今週は72ページ「筋を通す」です。担当が二人とも出張のため、急遽Osさんに読み合わせと感想をお願いしました。「我々の仕事は、地域での財産の移転の調査です。正当な補償が求められています。用地専門の会社で、ベストの補償理論と評価が求められ、収用委員会でも適うもので用地屋の腕が試されます。理を得るものにつながります。会社である以上利益も大事ですが、公共の補償も筋であります」との感想で、公共補償のロマンの人生、筋を語ってくれました。

私のコメントは、 

「この筋とは、人間の精神の指標のことです。その人が持つ判断基準、いわばフィロソフィーと言い換えてもいいでしょう」、「人としてとるべき道に照らし合わせて、不都合がないということなのです」と述べています。

「筋を通す」の意味と語源を調べると、「道理に適うようにすること」、「首尾一貫させると」いう意味、「然るべき手順を踏む」という意味もあります。この様に3つも意味がある理由は、「筋」の意味が複数あることによるものです。「筋」とは細長くひと続きになっているものを指し、ここから筋道・道理という意味合いが生じています。道理には「人として正しい考えや行い」という意味と、「理屈が通っている」という2つの意味があり、この2つが必ずしも一致しないところから、さまざまな誤解や問題が発生するのです。

また筋を通す人の特徴として、①真っ直ぐでブレない、②誠意がある、③約束は必ず守る、④非を認めて謝罪できる、⑤嘘をつかず正々堂々としている、⑥積極的に物事に取り組みリーダーシップがあると言われています。

経営でも同じことが言えます。私自身が「筋を通す」ことが出来ずに、会社が分裂したことがあります。その時に稲盛和夫さんの盛和塾に出会い、猛省しフィロソフィーを学びました。「人間として正しいことを行う」との人間の精神の指標、判断基準、哲学を社員と共に学び確立しようと、この社長勉強会を始めました。人生と経営の筋を通したいと思っています。

稲盛和夫さんは、JALの再建を頼まれたとき、このフィロソフィーとアメーバ経営の二つを持って無償で会長となり改革を進めました。その時の様子を東北大震災の直後の福島塾開塾講演で話されています。次の全体会議でそのDVDを聞いてもらおうと思っています。残された3万2千人JAL社員の震災への感動の接遇の変化です。と話しました。

Hnさんから、「筋は全員持っている。それぞれ違っていいのでは」と意見が出され、私は、「ここで言っている筋は、頑固という意味ではなく、人として取るべき道のことで、万人に納得しうるものです」と答えました。

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