『岡田邸の調査、どうだった？』

旭川の旧岡田邸は北の誉の創始者の元豪邸、

その歴史的建造物の調査をうちの会社で行ったのだが、

その調査に助っ人I君も参加した。

『久しぶりに、学生自分の緊張感を感じながら調査しました。』

助っ人I君は、北大大学院の学生時代、歴史的建造物を調査研究するゼミにいた。

『僕は、身体が大きいので学生時代は床下や屋根裏に入ることは少なかったんです。

でも、今回は両方入りました。大変だった。

屋根裏は高さが３メートルあり、懐も１メートルあるので、

梁から落ちないように・・怖かったですよ。

ああいう建物を調査するのは本当に勉強になります。

特にビベロYちゃんが参加したのは、良かったと思いますよ。』

ビベロYちゃんは釧路高専建築科を卒業した建築士の卵だ。

『ビベロYちゃんはどうだった？』

『それはそれは、勉強になりました。そして、素敵でした。

私は、ガラスに“銅”が入った窓がある居間が一番好きでした。

とても幻想的・・・・・あちこちに小細工・・あの細かな細工の事ですがあって・・』

（そう、小細工ではなく、緻密な細工なのだ～）

この建物を設計した人の夢はなんだったのだろうか？

贅をつくした北の館・・80年近くたっても、若者の心を掴むことが出来る。

それにしても、屋根裏と懐を合わせて、4メートルって・・

もう1階作れるんじゃないの・・・

まあ～作っても仕方ないような気もするが、

５LDKは贅沢だ！と思っている庶民の私には絶対考えられない、建物だ・・・・・