『痒いです～～ぅ～』

かわゆいビベロYちゃんの目の下がプク～～～ン。

『あ！虫に刺されたんだわ、両方腫れているよ～～』

『え～～～～～！』

『毛虫だ～～～毛虫だ～～』

ここは十勝池田町・・・

調査でお邪魔しているが、広大な畑とそれを囲むように原生林の小高い丘がある。

カシワ・ハルニレ・ヤマモミジ、ミズキ・ドロノキ・イタヤカエデ・・・

きゃは～というような巨木が風に揺られて、ざわわざわわ・・・

それと一緒に２ｃｍほどの毛虫も・・ざわわざわわ・・大量発生！

お庭のカシワの木は、葉っぱを食い荒らされて、

『あれ？何の木？』状態だ。

助っ人Ｉ君は、カッコ良い３８歳！だが、虫には滅法強い。

『この毛虫、シツコイ！』と首の周りをノソノソしている毛虫を手でパラリ・・

ラガーマンＭ君も、『毛虫なんて害ないですよ』と笑っているが・・・

昼休み、『後ろ、ほろって～～～～』、

ビベロＹちゃん、助っ人Ｉ君、ラガーマンＭ君と私は毛虫だらけになっていた。

北海道のどこへでも、調査に馳せ参じるが、自然の宝庫北海道は、“虫も宝庫”・・

『虫除けスプレーと虫刺されの薬は必需品！』

外部の調査は、結構辛い場合もある。

『毛虫って糸を出してぶら下がるんですね。』

健気で頑張るビベロＹちゃん、２１歳の女の子・・建築士の卵だが・・

『ホンとだ、どうしてぶら下がるんだろう？』

見てみない振りをしたいのに、

どうしても視野に入ってくるブ～～～ラ・ブ～～～ラの毛虫たち・・

はっと気付けば、調査ノートの上をノソノソ・・・ノソ・・・

作業着の腕やら足やら、ノソノソノソ・・・

帽子の上から、こんにちわ・・

『毛虫は刺すのか、なんなんだ～～』

『げ～～～・・ラガーマンＭさんの首のブツブツ・・増殖していますよ～』

ビベロＹちゃんの目の下の次は、ラガーマンＭ君の首だ～～

虫嫌いの私は、頭の上から靴まで、網やらなんやで防御していたが、

気を抜いた最終日、Ｔシャツの上から背中を大量に刺されていた・・

『かゆい～～～～！！！！！！』

ここは十勝池田町・・・

“おきゃくさ～～～ん、もともとここは俺たちの家さ～・・また、おいで～～～”

帰り際、大量の毛虫君たちは糸を垂らし、風に揺られながら私たちに手を振っていた・・