『試験まで、後１週間になりました。とにかく頑張ります！』

朝会で、ビベロYちゃん・・

ビベロYちゃんは昨年釧路高専建築科を卒業し、うちに入社した。

昨年の春、『ビベロYちゃん、二級建築士の試験受けないの？もうすぐ締め切りだよ？』

『あ～～～、受けません・・まだ、仕事に慣れていないし・・・』

『あ・そう・・・・・』

うちの会社は、補償部門でも建物等検査部門でも“建築士”は重要な資格だ。

（その為に、高専から取ったのにな～・・）と密かにその時は思ったのだが・・・

『こんな事、習ったっけ・・・な～』とビベロYちゃんが言えば・・

『習ったと思うよ～・・』と、釧路高専の先輩綺麗好きN君・・・

その度に、本を開いたり先輩に説明してもらったり・・

『ビベロYちゃん、これが屋根組みだよ、よく見て・・』

現場では、直接建物から、教えられる。

『はい！こんな風になっているんですね』

昨年一年間、ビベロYちゃんの勉強しながらの仕事覚えは続いた。

今年に入ったある日の電話、

『はい、わかりました。振り込みます！』と、ビベロYちゃんの明るい声・・

『どうしたの？何か始めるの？』

『はい！日建に行きます。今年は必ず二級建築士を取ります！』

初春からビベロYちゃんの試験勉強は始まった。

机の前に“矩図”（かなばかりず・・と読む）を貼り、

仕事でも、ちらりちらりと確認しながら、図面作成・・

昼休みはご飯を食べたら・・教科書と問題集を、パラパラピッピ・・

現場に向かう車の中でも、一緒に冗談を言って笑っていたと思ったら、

問題集を解いている。

（あら・・チョッとつまんな～いと思うけど・・）

『でも、残業から帰ってからは一時間勉強するのが精一杯・・・

それもただ教科書を開いている感じなんですよ～』

（うちの残業は、半端ではないからさぞや大変だろうな～）

４月の末に一緒に現場に行ったとき、聞いてみた。

『頑張っているね。去年受けなかったのは仕事に慣れることを優先したから？』

『それもあるけど、建築士の資格を取る必要性を感じれなかったんです。

でも、一年間仕事をして、これは建築士の資格がなければだめだと思ったんです。』

凄い！

自分で、資格を取る必要性をしっかり認識したから頑張れるんだよね。

ビベロYちゃん、２１歳！

勉強時間を保障して上げられなくて、申し訳ないけど・・

がんばれ！最後の１週間の重みは大きいよ！