『昨日、会社訪問した㈱メディアさんは、パンチャー業から会社を始めたんだって・・

パンチャーさんは、1秒間に7タッチなんだってよ～私は10秒間に7タッチ！』

『うわ～凄い！でも新人Tさんなら、出来るんでない？ブラインドタッチでしょう？』

去年入社した21歳のビベロYちゃんも、キーを打つのは早いが、

新人Tさんには一目置いているらしい。

そういえば、新人Tさんは、キーボードを打つ音が小さい。

ボードから手を離さないで、滑るように動く。

そうか、それで、早いんだ～・・と横目でチラリ・・・

『学校で習うんですか？ﾊﾟｿｺﾝ・・・』

短期助っ人のIさんは40歳過ぎの1級建築士北大卒・・・

『高校で情報処理の授業があります。』

『まあ～私の時とはだいぶ違いますね。』

納得のご様子・・・

でも、みんながみんな早いわけではないから、きっと努力もしているんだろうな・・

新人Tさんは、努力家だ。口数は少ないが自分で決めたことはやる！

ってな感じの22歳。

うちの会社は玄関が１階、すぐ階段で２階が事務所。

お客様のピンポーン！がなると、誰かが顔を出す。

仕事の途中で手を止めるのは中々億劫なものだが、

『今日から貴女の仕事よ～』と言われた日から、

ピンポーン～！ダッシュ！だ。

身長１６９センチのすらりとしたロングスカートが似合う身体がヒラリと動く。

『はい』・・・タタタタタタッと階段を駆け下りる。

タタタタタタッと駆け上がり、『むつみさん、銀行の方が見えました。』

ヨッコラショと私は立ち上がり、手すりにつかまり足元確認！で階段を降りる。

『いらっしゃいませ～どうぞこちらに・・』と、玄関脇の応接間にお客様を通すと、

新人Tさんは、ササササササッとお茶を持ってきて、

タタタタタタッと机に戻る。

けして、ドスドスでもダンダンでもないが素早い。

やっぱり、合気道三段だからかしら・・・

入社して３ヶ月、試採用期間も終了だ～

『私の事は、文章マシーンA子さんやチェックマンA子さんに利用してもらいたい』

この間の会議で言っていた新人Tさん、自分の役割も認識している模様・・

すばらしい！

キーボードが早いだけではありませんよ～～～

それにしても早い・・・・不思議～～～

今日から新人Tさんは、早や打ちKちゃんに改名だ～