『俺、男性には１００％愛される自信ある！』

これはラガーマンM君の口癖だ。

もちろん、女性にも友人として好かれている・・・と思う。

『いや～、友人として、仕事仲間としては最高ですよ！』

お隣に座る21歳のビベロYちゃんも、絶賛！・・・か。

ラガーマンM君はうちの会社の技術者をまとめる力持ちだ。

ウルトラマンの目を持ち、抜群の運動神経で野山の仕事でも機敏に動く。

『ラガーマンMさんたら、また仕事をふる～～～』

と言われながらも、けして憎まれない得な性格だ。

『え？モゴモゴN社長とむつみさんで“一番星”いくんすか～俺も行きてえ～』

と、おごられるのも上手だ。

『ビベロYちゃんも一緒に行こう！』と仲間を誘い、

『スノーマンKさんも一緒だよ』

飲む仲間がどんどん増える。

飲み始めると、ウルトラマンの目はもっと光り、熱弁が続く。

『チョッとうざいです・・』とビベロYちゃんに言われてもめげずにしゃべる。

『あ～～～～昨日は飲みすぎた・・・』

『全く、学習しないよね』とむつみさんに言われても、

『聞こえません！』

『ラガーマンMさん、話を振っておきながら、

途中から自分の世界に入って返事をしなくなるのはやめてください！』

と後輩におこられ、

『わりい～わりい～』

なぜか、みんなを笑いで終わらせる不思議な性格だ。

痛風も低血糖も、笑いの種になり、その笑いがみんなを動かす。

『あ～～ほんと、低血糖になったら動けなくなるんですよ～』

まじめな顔で言っても、

『でも、あの現場であれはないですよ～』

みんなから、明るい非難の声が上がる。

そう、非難なのに笑いながら明るいのだ。

『あれ？ラガーマンMさん、みんなに休日出勤言っておいて出てきていない・・

飲みすぎだ～～』

そんな、みんなの声は優しい・・非難の声が優しいから非難ではない。

不思議だ・・

多分、リーダーであるラガーマンM君のその不完全さがみんなをホッとさせるんだね。

完璧な人は息が詰まる。

ラガーマンM君、これからも完全を目指さず、頑張って～