『ちょっと、むつみ、うちのお風呂の入り口にキノコが生えたわ、こんなの初めてよ～』

実家の母が、まあ～びっくり！という表情で、

キノコを見つけた時の状況を身振り手振りで話している。

今年の北海道の夏は北海道らしくない蒸し暑い夏だった。

確かにこの湿気に体調は悪くしたが・・キノコが生えるか～？

『ねえ～うちの実家のお風呂にキノコが生えたって言うんだけど・・

みんなの所はどお？』

主婦のチェックマンA子さんに聞いてみた。

『うちも中古住宅ですが、キノコは生えないな～』

う～ん、うちはマンションだけど・・生えない。

キノコやコケは湿気が多いところに生息する。

調査で入ったおうちの床下にキノコが生えていたり、

昔の汲み取り便槽に、便所コケが密集なんてのもあるが・・

わかった！

うちの母はとても寒がりで、お風呂の窓、居間の窓、寝室の窓と全て目張りをし、

結露防止パット（緩衝材のプチプチシートみたいなの）で、

あらゆる窓を密閉しているのだ。

お風呂の換気扇は回しているが、そんなに強くはない。

家はべらぼうに広いから、いつもは気が付かなかったけど、

脱衣場あたりは湿気がかなりこもっていたらしい。

『お母さん、あの密閉のせえじゃない？』

私とそっくりの母は、自分がした事が原因と言われると、

急に耳が聞こえにくくなるようだ・・・・・・・。

結露や室内の湿気の調査に行くと、換気が悪い事が原因という事が結構ある。

（２４時間換気はお金がかかるから・・・）

（入浴は湯気があるのが好きだから換気扇は入れない・・・）

（入浴後、湿気が抜けないうちにドアを開けっ放しにする。）

（煙の出ない調理では、レンジフードはONにしない）

（冬場は絶対窓は開けない）・・・などなど・・・・

家のつくりに問題があることもあるので、

一概に生活の仕方が原因とは言えないが・・

それにしても、実家のキノコ・・・胞子は何処から来たのだろう？

唯一考えられるのは、居候をしているうちの娘が山や湖探索で連れてきた？

折角、札幌くんだりまで連れてこられて、やっと生えた風呂場の入り口、

なんか、母にティッシュで取られたキノコの様を想像すると・・

なんだか・・可愛そうな気もする・・・・・