うちの会社のモゴモゴN社長の机はみんなと同じ事務室の中にある。

一時期、隣の部屋に移ったり、いろいろしたが、

結局　殆どの社員といつも一緒にいられる今の位置に落ち着いている。

そのモゴモゴN社長の机の上には、木製のペンケースがあり、

なぜか　その中に白い少し大きな爪きりが入っている。

『私は爪が伸びて電卓が叩きにくくなると、この爪きりで爪を切るの。』

は、チェックマンA子さん。

『爪きりって、切った後がガサガサになるとやすりが必要になるし・・

この爪きりが丁度いいの。切った後がきれいなの。』

だそうである。

『そうなんですか～使ってみよう～』はビベロYちゃん。

『俺も、実は使っているよ』は　ラガーマンM君・・・

『おめえら、何勝手に使っている・・・』

『いえいえ、いつも断わってから使っていますよ～』

モゴモゴN社長も口ほどは　何も気にしていない様子だ。

むつみさんも時々借用する。

昔、看護婦時代は白衣のポケットにいつも爪きりを入れていた。

身体の不自由な方たちが外来にいらしたときに、

伸びている爪をいつでも切ってあげられるように・・

もちろん、自分の爪も切る。

病院にはアルコール綿があるから、一人切ったらそれでふき取り　またポッケだ。

看護婦時代は今より爪の長さには敏感だったように思う。

それにしても、いくら切り味抜群だとはいえ、

モゴモゴN社長、チェックマンA子さん、むつみさん、ラガーマンM君・・・

みんな　みんな　アルコール綿を使わずに爪きり共同・・

こりゃあ～家族だね～

モゴモゴN社長、これは喜ぶべき　ことかもよ～