日刊せみなりーBLOG
O先生・・
更新日:2010/12/17
笑い話は笑いながら言ってはいけないのが鉄則だが、
泣き話も泣きながら言ってはいけない。
文章マシーンA子さんが中抜けして、愛息子S君の個人懇談会に行ってきた。
『どうだった?』
『はい!大丈夫でした!』文章マシーンA子さんは嬉しそうだった。
きっと誉められたんだね。
その嬉しそうな文章マシーンA子さんを見ていて思い出した事があった。
あのね、と言おうとして・・・やめた。なんだか泣きそうになったから・・
あれは次女が小学校5年生になったばかりの事だった。
担任の先生が代わり、個人懇談会があった。
我が家の次女が何を言われたのかは全く覚えていないが、
新しく友達になった同じクラスのお母さんが言った言葉が今も忘れられない。
『私、個人懇談会が終わった後、本当に家まで泣きながら帰ったんだよ。
嬉しくて・・嬉しくて・・
小学校一年生の始めての個人懇談会から今まで、うちの子は一度も先生に誉められた事がなかったの。
落ち着きが無いだの、なんだかんだって・・だから、今回も何を言われるのかなって・・・覚悟して行ったの。
そしたら、O先生が、J君はとても良い子だって、優しい子だって・・・私、嬉しくって・・』
そのお母さんは、その話を本当に嬉しそうに話していたが、
聞いていた母達はみんな うんうんと頷きながら泣き笑いをしていた。
この話を小学校の教師を目指していた次女に話したことがあったが、話しながら泣けてきた。
次女は、泣いている私を見ながら(泣く意味がわからない)ような顔をしていた。
J君はひょうきんだけれども、友達思いの優しい子だった。
彼は今、その時の小学校の同級生と結婚し、立派な社会人になっている。
担任の子どもへの見方は、子どもや親に多大な影響を与える。
『あのさ~どうしたらそんな結論になるの?』
『あのさ~・・・』『あのさ~・・・』
むつみさんは、時々反省する。
『あのさ~・・』を言う時、むつみさんはO先生の目線で職員を見ているのか、
それとも、J君のダメなところばかりを言い続けた他の教師の目線で職員を見ているのか?
職場は学校ではない・・・
でも、O先生から学ぶ事は職場でも必要なのではないだろうか・・
今日もまた、『あのさ~』を言いながら考える。