日刊せみなりーBLOG

機械霊・・・

更新日:2010/12/22

うちのコピー機はまるで印刷機のようにガシャガシャ動く。

補償でつくる報告書は一冊の枚数が膨大だが、

同じものを3部しか作らないから、当たり前に印刷ではなくコピーだ。

『ああ~~また、動かね~詰まった・・・』

焦っている時のコピー機のトラブルは腹が立つ。

『ホンワカHさん、それ、入れすぎです。

そんなに強く押すと余計詰まります。ふんわり置いて下さい。』

『はい、はい・・・ふんわりね・・・ああああああ また詰まった・・』

ホンワカH君の悲痛な叫び声に誰も反応せず、

大きなため息だけが社内にこだまする。

 

久しぶりに、製本を少しした。

報告書が分厚いから、その作業を製本と言う。

薄いものから厚いものまで、1㎝から10㎝までファイルも様々だ。

久しぶりにした製本作業は1㎝もの・・・全く大したコピーではなかったが・・・

A3の図面を片開きに折るのが面倒だった。

時は日曜日、現場組は現場に赴き、社内にはむつみさん一人・・

(大した枚数じゃあないけど、機械で折ろう~♪)

うちの会社には紙の折機がある。

昔、昔に買った折機を、修理し修理し使っている・・なにせ 意外に高価なのだ。

昔、昔はむつみさんが製本をしていたから、折機とは昔馴染み。

『らららららら~』鼻歌交じりで、折機の前に立ったが・・・

(あれ?紙はこう入れるのだったかしら?スイッチは・・・)

(あれ?動かない・・・・・)

昔馴染みは、あんた誰?状態でむつみさんを無視・・・れれれれれ・・・

おかしいな~どうしたの?

何処を押してもビクリともせず、ONスイッチの赤ランプが虚しく光っていた。

(変だ、さては馬鹿にしているな・・ならば よし!お主の力は借りまいぞ!)

と、六枚の図面をシャキ!と折り、手でピーと伸したら、

『ぎゃおん!イタッ!』

指が紙で切れた・・・・そうだった、製本で一番危ないのは紙で指を切ることだった。

紙で指を切ると、思いのほか スパッと切れ 痛い。

むつみさんの悲痛な叫び声は無人の社内に虚しく響き、

大きなため息だけがこだました。

 

コピー機にも折機にも、霊が住んでいるようだ。

人を見て、仕事をする・・・

どうも、むつみさんとホンワカH君は・・・・馬鹿にされている。

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