日刊せみなりーBLOG

一歩・・

更新日:2011/02/16

『いや~栗城さんもこうやって頑張って登ったんだな~と思いましたよ。』

厚真町の冬山調査でラガーマンM君が言った。

『ちょお~と、栗城さんのヒマラヤ登山とこの冬山を一緒にしたら怒られるよ~
でも、私もチョッと考えた・・栗城さんもあと一歩と思ったのかなって・・』

今、登山家栗城史多氏が注目されテレビ等でも多く取り上げられている。

うちの会社でも、
『すんげぇ~俺にはできねぇ~』
『山頂手前400mで引き返す勇気が凄い』など等・・
話題になってはいたが・・・・

かといって、もの凄い話題になっていたわけではないのに、
あの雪の山中を、
《二歩登っては三歩落ち》《足で歩くというより手で泳ぎ》
心臓が口から出そう・・・あ・吐きそう・・

なんて、“やれば、必ず終わる!はず・・”どうにか自らを励ましていたら・・
栗城さんの事を急に思い出したのだ。

ラガーマンM君も同じだったらしい。

『ヒマラヤだって厚真町だって、雪山なんですから同じですって・・』
『同じわけないじゃん・・』

とか、ラガーマンM君と言い争ったが、その位私達にとっては大変だったのだ。

“補償”分野の調査は圧倒的に建物が多いが、たまに“山の木”の調査なんてのがある。

全く慣れていないから、《熊が出る雪のない時期がいいか、熊が出ない雪山がいいか》
なんて・・あほな選択議論なんかをしたりする。

『むつみさんは雪に沈まないのに・・私は股関節まで埋まります・・』
ひや~ひや~と叫びながら、人手不足で借り出された管理部門の早や打ちKちゃん。

『図面でまだ三分の一しかやっていないと確認した時はくじけそうだった・・』
急傾斜地を調査する羽目になったビベロYちゃん。

『誰かチョコ食べる人~』の声に、無言で手を出す早起きO君、
今回の急傾斜地を一番多く登ったり下ったり落ちたりした功労者だ。

『俺、手袋なくても雪山を登り降りしてたら暖かくなる、
でも、素手で雪を掴むから感覚はない。』
『それって、鈍感なだけです~』といわれているホンワカH君・・

『でも、兎に角終わった!みんな頑張った!』
常に皆を励ますラガーマンM君・・・

そんな、《頑張った~大変だった~良くやった~》と、
達成感に燃える私達を横目に、測量屋さんが同じ山に登って行った。

2mの杭、50㎝の杭、を大量に背負い、重たい測量機器を担ぎ、
雪堀用のスコップと木槌を持ち・・・・すたすた歩く。

私達がヒマラヤと同じと感じた山も、測量屋さんにとっては丘なのか・・

2月25日 栗城史多氏が『一歩を超える勇気』という題で講演をする。
一歩の大きさは、人それぞれだが、“超える勇気”は同じく大きい。

さてと、56歳目前のむつみさんも聞きに行こう!
ポーンと足を踏み出す為に・・。

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