『Ｒちゃん、ひらがな覚えているの？凄いね～』

休日出勤に一緒に出社してきた文章マシーンＡ子さんの末娘Ｒちゃんは今年保育園の年長さんだ。

『むつみさんは、ひらがな、覚えている？』
『うん！ひらがなは覚えている！自信ある！』

『ふ～ん、顔は覚えている？』
『う～ん、顔は自信ないな～』

Ｒちゃんに聞かれて、ぎくっとした。
覚えていると自信を持って言えるのは、ひらがなだけになったのか・・・

人の顔を覚えられないのは昔からだが、この頃はそれが激しい。
『まあ～！お久しぶりです』と声をかけられた瞬間、目が泳ぐ。

さっと名乗ってくださる方はいいが、
そのまま話されると、どうでもいい話しか出来ない。

これでは・・・営業は無理だ・・・な。
なんて、自分の不得意分野を肯定・・・してたら・・

『中野さん、営業していないでしょう、工務店は情報を待っているんですよ、
同友会のお仲間を回りなさい。一週間に5件とか決めて回るんです。』

と、太平洋建業の佐藤社長に発破をかけられた。

いやはや、頑張るしかあないか～
それにしても、どうやって顔を覚えようか～

絵が得意なら似顔絵を描けばいいが、絵は苦手だ。
特徴的なお顔の持ち主ばかりではないから・・困る。

『初めまして～』『先日お会いしましたね』『・・・・・』
『お久しぶりです～』『初めてですよね』『・・・・・』

絶対、営業成績は・・上がりそうもない・・が。

でも、こっちの印象を強くすればいいんだ。
向こうが、覚えていてくれる。

が、美人でもなく・・もの凄いブスでもなく・・
デブでもなく・・劇痩せ・・でもない。

話は覚えていただけるが、顔は中々・・・一回ではだめ。
ならば、やっぱり回数か・・

これからは、お相手の名前と印象を書きとめておこう。
ひらがなで・・・・