日刊せみなりーBLOG
望郷・・・
更新日:2011/02/18
法事で釧路に帰った。
釧路は両親の転勤で、夫が高校時代を、
正確には2年生と3年生の二年間を過ごした所だ。
その後、両親は釧路に家を建て、夫は札幌に住み続け自宅を持った。
三連休初日の釧路駅は珍しく人で溢れていた。
中国語も聞こえてくるが、
改札口の向こうには家族の帰りを待つ出迎えの方々がいっぱい・・
『あひゃ~凄いね、JRも満席だったものね』
両親が元気で暮らしていた時は、必ず二人で出迎えてくれた。
いつも同じ場所に立って・・・肩を並べ・・
だから、今、釧路駅に降り立つと・・いつも寂しい。
両親が亡くなってからはホテルに泊まる。
実家はもうない。
近頃、『孫がおばあちゃんのうちを残したいと言うんです』という相談を受ける。
孫にとって、“おばあちゃんち”は大切なもの、壊したくない思い出なのだ。
そんな相談を受けた時は、『どの位傷んでいるかを調べ、
大きすぎるのなら減築を、小さいのなら増築も視野に入れて今後を考えましょう。
孫に住んでもらえばおばあちゃんも嬉しいし、孫もローンが少なくて済みますよ』
と、答えている。
全てのものに、国語算数理科社会があるが、“家”の国語は思い出かな?
『泉屋のスパゲティーが食べたい。ミートスパゲティーが・・』
行きのJRの中で、夫が言った。
高校時代、“泉屋のスパゲティー”は大変なご馳走だったらしい。
泉屋のスパゲティーは熱々の鉄板の上に乗って出てくる。
鉄板から溢れそうなスパゲティーに、
完全に鉄板から溢れてミートソースが乗っている。
『美味しい?』
『そうだな・・・チョッと量が多いか・・』
なんて、言いながら夫は満足そうだった。
次から次に入ってくる客は、
『なんでも旨いぞ、食べてごらん』と家族に話していた。
三連休初日の泉屋は、我が家のような家族で一杯だった。
青春時代に食べたご馳走は、どうしてあんなに美味しいのだろうか?
思い出は、旨さを倍増するのかな・・・