『プリンターが壊れました』
早や打ちKちゃんの可愛い声が、悲しく響いた。

『これは三城からの、借り物です。』

あやや、あやや・・
先日、違うプリンターが壊れたばかりだ。

しかし、それにしても・・
その古い型がよくあったものだ、三城に。

うちの会社の仕事の中に、
“由緒正しきアナログ写真”を使う仕事がある。

紙の写真ケースに写真を一枚ずつ入れ、
横に、誰それ何を記載する。

物によっては、写真の数は一千枚を有に超える。

なので、パソコンと繋げ、
パソコンで記載し写真がケースに入ったままで、
プリント出来るようにしたのだが・・

『そのプリンターでないとダメなの？』
パソコンも機械も？？？？のむつみさん・・

答えるラガーマンM君は・・・

『写真ケースだから、熱を出すプリンターはダメだし・・
印刷は細かくあわせてあるので・・・』

むつみさんでも理解できるように、アナログ的に答える。

アナログ写真を使うのだから・・機械もアナログか・・・

そういえば、アナログカメラも壊れたが・・売っていない。
いや、売っていたがバカ高だった。

『趣味の人の世界なんですね』

『リサイクルショップに売っているかも知れません。』
『見てきましょう・・この際、中古でも映ればいい！』

なんかな～まだ役にたつのに・・
進歩が早く・・・置いてけぼりにされているアナログ写真・・

使う仕事が遅れているのか・・
カメラの進歩が早すぎるのか・・

『デジカメだと、うまく撮れているかすぐ確認できるけど、
アナログは現像してみないと分からないですから・・』

まあね、確かにね。
それも考えて・・撮らないと・・アナログは・・

借り物の古いプリンターは、
ギコギコいいながら印刷を繰り返していた。

そのプリンターもアナログ写真たちも、
なんか・・自分を見ているようだった・・・・・。