早起きO君が退職することになった。

早起きO君は、4年半うちの会社で働いていた31歳の青年だ。

無口だけど頑張り屋、
仲間の、“わははは会話”に入ってくることはないが、

密かに・・くくく・・と笑っている。

整理整頓に長け、
ガツガツガツと仕事を片付ける。

暑さに弱くて、夏の現場は気の毒なほどの汗！
『むつみさん、冷房してもいいですか？』

低い声で遠慮がちに、しかし、
強い意志をもって言ってくる。

『あ・いいよ～』
その汗を見たら嫌とは言えず・・・

そんな早起きO君は、北海学園大学法学部卒、
事務職で採用されたが、補償部門に所属した。

暑い夏の現場、寒い冬の調査をこなしながら、
一歩一歩成長して行った彼だったが・・・

『新しい道を開こうと思います』
退職願いが出された。

（ここまで、みんなでやってきたのに・・・）
とても残念だけど・・・・

その意思は固く・・・仕方なし・・

転職はその人にとって、
人生の大きな契機になる。

むつみさんも看護士から、経営者・・

旨く、転機を生かして欲しい。

最後の日、ホンワカH君が言った。
『もう俺らは仲間だから・・退職しても仲間だから・・』

仲間の旅立ち・・・
残念だけど、祝福して送り出そう。

がんばれ、早起きO君！
私達も、負けずにがんばるよ！