日刊せみなりーBLOG

ワープロ・・・

更新日:2011/10/13

隣の席で、
メタボ脱出H常務がパソコンを叩いている。

まさに、
叩いている・・・

音が・・
叩いている音だ。

その向こうで、
綺麗好きN君が流れるようなスピードで、

ピアノを弾くように、
パソコンを奏でている。

ふと、5年前に亡くなった父のことが、
思い出された。

うちの父は生きていれば、
86歳・・大正14年生まれだ。

52歳の時、
道庁を早期退職して、

【補償セミナリー】を立ち上げた。

役人にしては、
堅物ではなかったように思う。

そして・・
新しいものが好きだった。

なので・・
ワープロもいち早く覚えた。

『お父さん、凄いね~』
機械音痴の私は横から見ていたが・・・

とはいうものの・・
打つのは早くはない。

まさに、打つ!
ポン!ポン!ポン!

よく母が、
『そんなに力を入れなくても、いいんじゃあないの・・』

と言っていたっけ・・

そんな父は、
ワープロを何台も買い換えたが、

『パソコンは覚えなくていい』
と、最後までワープロだった。

1年前、
社内の大掃除をしていたら、

『これ・・』と、
チェックマンA子さんが見つけたものがあった。

父がワープロで保存した、
【フロッピーディスク】数枚だ。

もうすでに、ワープロはなく、
見ることは出来ないのだが・・

(同窓会名簿)(会議議事録)などの、
フロッピーの他に・・

(遺言)というのが・・あった。

どうしよう・・
父は何を書き残しているのだろうか、

復元出来ないもどかしさと、
父の遺志を継げていないという不安や、

(お姉ちゃんとお母さんには言わないと・・)
など、複雑な思いのまま、

それは私の引き出しに眠っているが・・・・。

ポン!ポン!ポン!
父の甥であるメタボ脱出H常務の、

パソコンを叩く音は、
父のワープロを叩く音と、

ソックリだった・・・。

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