日刊せみなりーBLOG

牛・・うし・・子牛・・

更新日:2011/11/27

昔、昔、看護婦時代、
年上の後輩がいた。

彼女は30歳を過ぎてから看護学校に入学し、
36歳で就職した。

苦労人の彼女は
小さいときに父親を亡くし、

母親と一緒に親戚の酪農家に、
住み込みをしながら夜学を出た。

10歳も年上の彼女は私の事を
『先輩、先輩』と呼びながら、

よく自分の人生を語ってくれた。

『酪農家は、
朝早くから夜遅くまで大変な仕事よ~

でも、仕事だから・・
それはいいんだけど・・

私、お肉は食べられなくなったの・・・』

彼女が出席する飲み会は、
お肉の入らない献立にした。

スープに使っていても食べられない。
良いとか、悪いとかではなくて・・・

精神的なものだから仕方がない。

今年は酪農家の調査が多かった。
牛舎や牧草地などの調査で、

湧別・標茶・江別に行った。

『もう、舐められたり、引っ張られたり・・』
ビベロYちゃんは牛にも好かれている。

牛たちは好奇心旺盛だ。
写真を撮れば、カメラ目線・・

スケール(メジャー)を延ばせば、
追っかけて来る。

子牛のうちは牛舎が別で、
キョロキョロしている。

当たり前だが、
妊娠出産しないと乳は出ない。

酪農家は、
出産できる牛の年数を考えて子牛を育てる、

もちろんメスだけだ。

『そしたら、
オスが生まれたらどうなるんですか?』

ビベロYちゃんが聞いた。

『子牛の肉になります』
『わ~そうなんだ~』

それ以来、
なぜか、私は子牛の肉が食べられない。

ビベロYちゃんは『特に・・』

年を取ったのだろうか・・・

年上の後輩の気持ちに、
近づいているようだ・・・。

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