『わあ～いいな～』
思わず叫んだ。

そこは札幌の西、
円山裏参道近くのマンションの一室。

クローバーオフィス主宰、
矢板橋克美さんの新事務所。

矢板橋さんは、
【リフォームを考える女性たちの会】のお仲間、

昨年、
プランドゥリフォーム編集長を退職し、

起業した彼女は、
一年間、同じお仲間のコンフィー伊藤実枝子さんの事務所に、

居候をしていたが、
突然、『いい事務所が見つかったので・・』

と、正真正銘の独立宣言。

で、『どれどれ』
と、伊藤さんと表敬訪問をしたのだ。

角部屋、台形の８畳間、
台形の上辺と斜め辺に窓があるから、

明るいし、閉塞感がない。

机の上にはパソコン、

『ニトリやアスクでそろえたの』
小物も置いて楽しい空間・・

あ～なんだろう・・
この『うらやましい～』気持ち・・。

うちの会社に私の席はある。
多分、存在感もある。

私の家にも、私の席がある。
多分、家族二人だが存在感はあるはず。

なのに・・・
【一人の城】がうらやましい・・・

８畳に台所、
ユニットバスとトイレが付いている。

イスに座ったままで、
全てに手が届き・・・

コンパクトに、
必要なものが揃っている。

『なんかさ～
秘密の自分のお城って感じだよね～』

ワクワクしてくる。

『ねえ～いくら？』
現実的な質問をしたら、

『家賃２万、公益費２０００円、
電気代は８００円、ガス代は高くて３０００円もしたの』

ひえ～！エレベーターなし、
けして新しいMSではないが十分だ。

心はすっかり、『私も借りる！』・・

だが・・
夕方３時・・・暗くなってきた・・。

『あれ・・寂しいね・・

私、借りたら、
夕暮れ前に、帰ることにする』

って言ったら、伊藤さんが言った。
『朝日が昇ったら出社かい？』

起業し、
独立事務所を構えた矢板橋さんは、

キラキラしていた。

きっと・・うらやましく感じたのは、
そのキラキラだね。

よし！それならすぐ、
真似できる！