メタボ脱出H常務が、高熱で倒れた。
『月曜日から40度・・』

それも、出張中だ。
可愛そうに・・

でも・・痩せないので、今ひとつ・・
回りからの労わり感に欠けるが・・

で・・カッコマンH君から、
出先の私に電話が入った。

『今夜のお客様の接待、
メタボ脱出H常務の代わりに行って下さい。』

私とは面識のない方々ばかりだが・・
『いいよ～綺麗好きN君と二人で行けばいいのね～』

むつみさんは、“接待”に慣れていない。
昔は、看護婦・・

今の会社に入っても、
接待は男性陣にまかせっきり・・

お酌は嫌い、されるのも嫌い・・
の・・飲兵衛だから・・

（ビールは生ビールをすすめよう・・）
と考えながら・・お店に出向いたのだが・・

お客様は、
40代TさんとOさん、30代Sさん、の素敵な男性３名・・

建物調査のプロ集団だ。

話の端はしに・・
生き方や仕事への思いが見え隠れし・・

面白い。

その上、
こちらのお三方は酒飲み感覚が私と一緒、

『まずは生二つ、僕はしょうがサワー・・』
飲みたい物を注文・・

『次ぎは日本酒、グラスで・・』
『僕はヌル燗・・グラスで・・』

『飲み比べ３酒・・を二つ』
『僕はしょうがサワーにはまった・・』

気持ちの良い飲み方で、
むつみさんも気持ちよく、

『私は熱燗・・』

隣で綺麗好きN君が、
（今日は接待ですからね・・）無言の目線・・

お酒が進むほどに、話も進み・・
なんの話からか、震災の話しになった。

『僕は震災の前日、
石巻市の海岸近くの建物調査をしていました。

震災の日は仙台です。
揺れが長くて・・

とにかく帰ろうと仲間が言うので、
タクシー会社にかけあって・・

一台だけ宇都宮まで走ってくれました。
なんの情報も入ってこなかったから、

津波のことも、
福島の事も知ったのは東京に戻ってからです。』

と、Tさんが言った。
続けて・・Oさんが、

『こっちは、
津波やら色んな映像がどんどん来るから、

Tたちはだめだったんじゃあないかと心配して・・
東京の揺れもひどかった・・』

若いSさんは、
『近頃は揺れになれちゃって・・だめですね。』

震災の話をすると、
なんとなく・・みんな胸が熱くなる・・

で・・また・・笑顔に戻り・・
『国稀おかわり～』

気が付くと、
飲み始めてから４時間がたっていた・・。

楽しい時間だった。
メタボ脱出H常務の高熱のお陰で、

接待ひとり立ちに挑戦できた・・
メタボ脱出H常務の高熱に感謝！