日刊せみなりーBLOG
転勤の季節・・
更新日:2012/04/03
転勤の季節だ。
『H会社の●●さんが転勤しました』
『札幌●●の▲▲さんが旭川に行きます』
ふむふむ・・
皆さん、単身赴任かしら・・・
何時の頃からか、
単身赴任が当たり前になった。
《家族が離れて暮らすってどんな感じなのかしら・・》
うちの父親は道職員だったが、
転勤は少なかった。
転勤をしても、
同じ本庁内や石狩支庁のことが多かった。
遠く離れたのは、
胆振支庁・・室蘭が最初で最後。
今は呼び名も変わったが、
生まれて物心ついてから、
ずっと、“支庁”だったから、
今でも●●支庁の方がしっくりくる。
室蘭に転勤が決まった時、
うちは家を建てたばかりだったように思う。
だから、
祖母と母が、室蘭と札幌を行ったり来たりしていた。
ある時、父が怒っていった。
『俺がいくら老けているとは言っても、
お袋を奥さんとは何事だ!』
なんでも、お客様が、
玄関に現れた祖母を奥さんと思ったらしい。
祖母は父を19歳で生んでいるから、
若いといえば若かった。
まあ・・仕方がないんじゃない・・
が、家族の意見だったが・・
祖母は息子の怒りが不満だったのか、
その後、室蘭には余り行かなくなった。
母と父は、
新婚のように二人だけの生活をしていた。
釣り好きな父は、室蘭でよく釣りをし、
小さな流しで母がさばいていた。
今は有名になった“室蘭焼き鳥”を知ったのもその時だった。
3年間、父は胆振支庁にいたが、
最後の一年間は私も合流した。
市立室蘭高等看護学校に入学した為・・
新婚さんから、
再び娘が合流した事を父は喜んでいたように思う。
そして、父は石狩支庁に転勤し、
再び自宅から通勤となった。
大正生まれ、
魚は釣るがさばくのも料理もしない。
全てを母に任せていた父には、
単身赴任なんて考えも及ばないことだろう。
私自身も、経験がないことだが・・
この季節、
“転勤”の話題になると、なんとなく・・
室蘭の増市にあった公宅と、
今の私より若かった父と母を思い出す。