『Iさんの報告書、どうなっているの？』
『火曜日までに、メールで会社に送ります。』

建物等調査評価チーム担当のカッコマンH君は、
日曜日から綺麗好きN君と共に、東京出張だ。

気になっていた報告書は、
東京からメールで会社に送られると言う。

便利な世の中だ。
昔なら、『資料を東京には持っていけません。』

で、納期が遅れるところだった。
今では、パソコンの中に全て挿入！

船の中でも、ホテルでも・・
パシャパシャパシャ・・・

とは言うものの、
その分、船やらホテルやら・・

仕事がいつも付きまとう・・
お客様も、知っているから、仕方ないはありえない。

先日、ある展示会で面白い写真を見た。

測量機器などを取り扱う展示会の中に、
“土木”に関する写真展示があったのだ。

測量士が山ほどの荷物を、
背負い、担ぎ、両手にぶら下げている写真。

写真の下には、
「測量は一人でも出来るようになりました。

でも、そのお陰で、
荷物も一人で持たなければならなくなった事を、

社長に見て欲しくてとりました。」
と、コメントがあった。

測量は、
機械から見る人、地点にいる人、

最低でも、二人で行う仕事だが、
機会の進歩で一人で出来るようになったらしい。

もっとも、
測量に使う機械、杭、杭打ち道具が減った訳ではないので、

今まで二人で持っていた荷物を、
一人で持っているんだな～

その写真はとてもユーモラスで、
思わず、大きな声で笑ってしまったが・・

どんどん、
便利に機械化されていくけど、

働く人が、
どんどん楽になっていくわけではないようだ。

『わかった～メールが届いたら、
Iさんに電話して報告に上がるわね～』

と、言ったけど・・
船の中で、

パソコンパシャパシャ姿のカッコマンH君が思い浮かび、
なんだか・・申し訳なかった。