別海の現場出張に出発する朝、
ビベロYちゃんがみんなを集めて言った。

『今回の出張中に綺麗好きNさんが誕生日を迎えます。

昨年のホンワカHさんと同様に、
サプライズハッピバ-スデ-を企画しますので協力をお願いします。』

昨年の中標津の現場中、
みんなで綿密な計画を立て、超驚きの誕生日を企画し成功したのだ。

それは今でも語り草になっていた。
あれをもう一度するという。

『まずは、ケーキを予約だね。
後は、当日どうやって綺麗好きNさんを一人で会場に連れてくるか…』

別海までの長い道のりは、
サプライズ計画で盛りあがった。

遅れてJRで到着した綺麗好きN君は、
何も気付かない。

なにせ、
八人が同じ現場で同じ行動をしている。

ケーキは誰がいつ買いに行くのか、
クラッカー、可愛い紙コップや紙皿はどうする？

ビベロYちゃんとむつみさんは毎夜相談だ。

そして、最終日、
全員の協力のもと、サプライズは行われた！

その細かな模様はそのうちに…

物静かな綺麗好きN君も嬉しそうだった。
私達も嬉しかった。

その宴が終わったあと、
サプライズ企画リーダーのビベロYちゃんと、

使い走りのむつみさんは、語り合った。
『もう、サプライズはこれで終わりですね。

みんな、自分の誕生日になったら、
落ち着かなくなりますよ。

普通の誕生会をしましょう。
でも、私、みんなの誕生日を覚えていないわ。

そうだ！
自分の誕生日の日めくりに、

大きく名前を書いてもらいましょう！
そしたら、朝会でおめでとうが言えるじゃないですか！』

いいよ！ビベロYちゃん！
社員みんながみんなの誕生日をお祝いする会社、

むつみさんが理想に思う会社だよ、
是非、やろうね！

別海や中標津は、
補償セミナリーの思い出の地になりそうだ。