『お母さん、
うちのＴ君の手相、私に似ているよ～』

生まれて2ヶ月の息子の手のひらを見ながら、
三女が言った。

生命線とその上の何線か知らないが、
横に伸びる線が離れている。

『あ・それ、お母さんもだよ。
似ているんだね。』

多くの人は、
生命線とその線がくっついているようだが・・

『Ｔも私と同じで、
空気が読めない人になるのかな？』

え？そうなの？
そうなのか～

だから私は鈍感なんだと納得した。

人がムッとするところが、
自分は分からないのかも知れないと、

気がついたのは、去年の事・・
メタボ脱出Ｈ常務と二人で仙台に行く途中、

『え！？そんな事、気にしていたの？』
『当たり前ですよ！』

という話になった。
あら・・・と思い当たり・・

気をつけよう・・
と、思ったが・・・

鈍感だからわからない・・

私の回りは、
『だから、中野さん・・』

と、
忠告や指摘をしてくださる方が多いので、

あ・そうなの？
と、初めて気がつく。

そういえば、
空気が読めないではないが、

『女性は自分のテリトリーから外れて、
人のところにズケズケ入る傾向があります。』

と、
行政書士の高橋さんが言っていたっけ・・

気をつけなくちゃあ、
空気を読めずにズケズケ入ったら大変だ。

『でもね、中野さん、
だから女性のほうが前に進みやすいんです。』

とも、
高橋さんは言っていった。

なるほど・・・

自分が前に進むときは、
ズケズケに気をつけ、

時々、仲間に『私、大丈夫？』
と聞くことにしよう・・・

なんて考えていたら、
娘との会話を聞いていた夫が言った。

『手相なんて当てにならない。
俺の生命線を見てみろ、切れ放題だぞ』

ん？・・本当だ。
ないに等しい・・・・。

ややや・・私の夫は幽霊か・・
だから・・

私の鈍感にも気がつかないのね。
夫婦は良く出来たものである・・納得。