早や打ちKちゃんは、２４歳の若い女性で、
うちの会社の管理部門に所属する。

と言っても、
小さな会社だから、時には現場に連れて行かれ、

社内でも、
営業の仕事から、補償チームの内業を補佐する仕事もしているが、

誰の仕事と決まってはいない仕事を、
頼まれることも多い。

本日は、
『早や打ちKちゃん、頼みがあるんだあ』

ホンワカH君が遠慮がちにお願いだ。

『調査日程表を作ってくれる？』
『いいですよ～』

『早や打ちKちゃんは、ホンワカH君からの頼みごとの時、
なんだか優しい笑顔になるよね』

否定もしない早や打ちKちゃん、
『打てば響くその返事！だね』

乗りのりのホンワカH君、

早や打ちKちゃんは、
誰から仕事を頼まれても、

嫌な顔をしないが、
ホンワカH君の頼み事は、

特に笑顔のような気がする。
誤解の無いように言っておくが、

ホンワカH君４２歳、妻と子ども二人、
どうみても中年オジサンで、

若い早や打ちKちゃんが、
異性として引かれるタイプでは、けしてない。

いや失礼・・・
まあ・そういうことだ。

多分、
ホンワカH君の一生懸命さが、

優しさが、
『いいですよ～』と言わせるのだろう。

ホンワカH君は、性格得だ。

『そしたら、説明するね』
ふむふむ・・ふむふむ・・

私の昔はどうだっただろう、
看護婦だったから、

事務職とは少し違うが、
医師に頼まれ事をしても、

嫌な顔をしていなかった気がするのだけれど・・・
いや・・えらそうだったかな？

早や打ちKちゃんは、
図面を広げながら、調査計画表を作成中だ。

ホンワカH君はひとつ仕事が減ってホッとして、
次の仕事に取り掛かっている。

打てば響くその返事！
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