昨年末、携帯が壊れた。

iPadを使っているので、
『普通の携帯電話の機能しかないiPhoneはないですか？』

と、店で聞いたが、
優しいお姉さんに『そのようなiPhoneはありません』

と、言われ、
仕方なく普通の携帯電話を買った。

が……………
6年間の間に、普通の携帯電話も進化していた。

メールを打つ時、
例えば、

前の携帯電話は(たち)と打とうとすると、

(た)を打ち、カーソルを動かして、
(ち)を打つ。

そのまま打とうとすると、
最初の(た)が(ち)になった。

だから、
新しい携帯でもそのつもりでいたら、

やややや…前に打たさる。
はて、どうしたものか？

例えば、
(あ)を打って、はっと気が付くと、

カーソルは勝手に、横に行っている。
何じゃあ？！

新しい携帯に変わり1ヶ月、
やっとわかった。

カーソルを動かさなくても、
(たちば)と、さっさと打てるように、

一定の時間が立つと、
カーソルは勝手に横に行くのだ。

その一定の時間とは、
多分、若いみなさんのメールを打つ早さを、

基準としているらしい。
娘に、『今時の携帯は勝手にカーソルが横に行くのね！』

と憤慨して伝えたら、
キョトンとして、『そうだよ』

と、言った。

57歳の未だに携帯メールは苦手な私は、
(いま)と打とう思ったのに、

(あ)から(い)に進む前に、
(あ)は確定となり、カーソルは横、

再び、(あ)を消し、
じっと見つめてスピードをあげて、

(い)に進む。

携帯メール位自分のスピードで、
打ちたい。

早くなくても、
一手間あっても、

考えながらメールを打ちたいと思う…
やっぱ、6年前の携帯電話が良かったな。

近頃、私の携帯メールは、
めちゃくちゃ短文だ。