雪まつりには、
こんなに観光客がきていたっけ？

昨日と今日、
街を歩いて考えた。

どこもかしこも、
人人人………

外国人も多くいる。
少し、観光客が戻ってきたのだろうか？

昔、子供がまだ小さかった頃、
よく連れてきていたが、

そのうち、
子供たちは友人たちと行くようになり、

雪まつりの時期は、
混んでいるからと街に出なくなった。

『あれ、雪まつりっていつからだっけ？』
『もう始まっていますよ』

『え？！そうなの？8日からじゃあないの？』
『5日からです』

朝の会社での会話だ。

最後に雪まつりをしっかり見たのは、
１０年以上前…

岡山にいるいとこ夫婦が、
遊びにきた時だった。

『むっちゃん、寒いな〜地下街に入ろう』
まだ、1・2丁しか歩いていなかった。

『お兄ちゃん、全然見ていないよ。』
『いやあ、十分十分だよ。あとはサッポロビールだな』

私たちはそそくさと地下街に入り、
ビール三昧だった。

『朝、ホテルから見たら、
雪が下から降ってくるように見えたの。

そのことに感動したわ』
T姉ちゃんは言った。

この岡山に住む従兄弟夫婦は、
北海道をこよなく愛してくれ、

何度も来道していたが、
寒さに弱いT兄ちゃんは、雪まつりは初めてだった。

『結局、ビール何だから、
夏に来たらいいのに』

『そうだな…夏にまた来るよ』
そして、その年、T兄ちゃんは悪性の病気が見つかり、

手術と闘病生活に入った。

今度は私たちが本州に行き、
T兄ちゃんの体力に合わせながら、旅行をした。

そして、10年前、
T兄ちゃんは帰らぬ人となった。

仲の良かった従兄弟夫婦は、
T姉ちゃんだけになった。

雪まつりの時期になると思い出す。
『地下街でビールだ！』

そういう観光客は、結構多いのかな？
街は観光客で溢れている。