日刊せみなりーBLOG

再会・・

更新日:2013/03/14

先日、
出張の帰りに駅前ビルに入った。

何の用事かは忘れたが、
あまり入った事のない地下1階に行った。

(あら、結構、お店が入っているんだわ)
カレー屋さん、ラーメン屋さん、うどん屋さんが軒を並べていたが、

私は、その中に、
一軒のとても懐かしいお店を発見した。

【レストランスコット】だ。

もう無くなってしまったと思っていた店だった。
子どもの頃の思い出が蘇ってきた。

補償セミナリーの創業者である私の父は、
北海道職員だった。

公務員だから、
そんなに高い給料ではなかったが、

祖父母叔母など大家族で暮らしていた。
生活は大変だったと思うが、

母はやりくり上手で、
家計簿は神聖な域にまで達していたと思う。

日頃は、
卵一つも計算して使う母だったが、

クリスマスや記念日の外食の時は、
『こんな時はケチケチしたら美味しくないわ、

食べたいものを食べなさい。』
と、太っ腹だった。

父も新らし物好きだったから、
『クリスマスはレストランだ』

と、連れて行ってくれたのが、
【レストランスコット】だった。

50年も昔の事だ。
スコットは山小屋風の建物で、

蝶ネクタイを結んだ男性が、
席まで案内をしてくれた。

ナイフ・フォーク・スプーン・ナプキン・・・
が、テーブルの上に並べられていた。

私は何を食べたのだったかしら、
コーンスープだったかな?

とても贅沢な時間だった。
そのうち、ローヤルホテルやパークホテルが誕生し、

クリスマスや誕生日は、
ホテルで食事をするようになった。

何時から、
スコットに行かなくなったかは定かではないが、

私の中では、
【レストランスコット】は最高に贅沢な思い出になった。

駅前ビルの地下1階の【レストランスコット】には、
「札幌ではじめてのレストランです」と書かれた写真が張ってある。

山小屋風の、
私の思い出と全く同じ建物だった。

今は、
気軽な洋食屋さんになっていた。

50年前、
大大ご馳走だったハンバーグやエビフライは、

今は庶民の食べ物になった。

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