日刊せみなりーBLOG

小樽旅行…

更新日:2013/04/29

昨日は、
朝10時14分発のエアポートで小樽に行った。

遊びで小樽に行くのは、
めちゃくちゃ久しぶりだから、

自然に顔がほころんだ…
が、超寒い!

そして、
案の定というか、

(こんなに寒くても、みんな小樽を目指すのね)
というくらい、電車の中は混んでいた。

私は海が見える入り口付近に立った。

『すいません、荷物をよけて頂けませんか』
申し訳なさそうに言う声の方を見ると、

高齢のご両親を連れた中年男性が、
二箇所の席に荷物を置いていた60代の女性に、

席を開けて欲しいと頼んでいた。

その女性は、これまた、申し訳なさそうに、
『ごめんなさい。手稲から友人が二名乗ってくるんです』

と小声で言った。

『では、手稲まで座らせてください。』
その女性は『どうぞ』と言って荷物を膝に乗せた。

『ここに座って』
そのご両親は良いのかな?

みたいな感じを漂わせながらも、
席についた。

琴似の駅で、多くの人が降り、
また、多くの人が乗ってきた。

どんどん、
小樽観光組ばかりになるようだった。

私の前の席では、
仲良し過ぎるカップルが幸せいっぱいのようだった。

手稲で、
その席をとっていた女性の友人が乗り込んできたが、

降りた人たちもいて、
結局、高齢のご両親は海側の席に、

並んで座ることになった。
息子が両親を小樽観光に連れて行くようで、

そのご両親は、
小さな声で笑いながら話していた。

(手稲の次は小樽築港です〜)
車内のアナウンスが言った。

快速エアポートは手稲から小樽に直行だ。
とはいうものの、車窓からは住宅街ばかりが見えた。

(あ・古い家並みが増えたわ、銭函だわ)
と、銭函駅を超えた瞬間、

突然、日本海の荒海が広がった。
『わあ〜うみだ!』

子供たちが大きな声で歓声をあげ、
大人たちもざわめいた。

(うわ!完全に観光電車だ!)

私も、一緒に観光客になった気分だった。
あの高齢のご両親も嬉しそうに窓を眺めていた。

60代の女性三人組も、
おしゃべりしながら海を見ていた。

本州からの旅行組らしい中年のご夫婦は、
『海の色が違うね。』と言って、

まだまだ寒々しい、
青とグレーが入り混じった海を見つめていた。

私はこんな感じで、
突然海が出現するとは、気がついていなかった。

旅行者の気分で、電車に乗ると、
今まで見えなかったことが見えるものなのだ。

と、変に感動した。

私は南小樽で降り、
観光客の余り知らない隠れ家的場所で、

ゆったりとした素敵な時間を過ごしたが、
あの電車でご一緒したみなさんは、

小樽の良さを見つけてくれただろうか。
観光客が戻ってきそうな感じに、

ちょっとホッとした小樽旅行だった。

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