お昼を買いに外に出た。
わおう～というほどの突風だ。

八重桜、さくらんぼ、レンギョウに山吹の花が、
大風に大揺れしている。

それにしても、
今年の遅い春は全ての花を一辺に開花させた。

うちのマンションのお隣には、
チョッと前まで梅が咲いていたし、

こぶしの花もまだ残っている。
ゆきやなぎの白、レンゲツツジのピンク、

エゾムラサキツツジのムラサキや、
ハナカイドウの桃色、レンギョウや山吹の黄色、

など、
いつもならご一緒しない花たちが咲き乱れている。

これぞ、北国の春！だ。

そして、思う。
あんなに花に興味が無かった私なのに、

いまの仕事についてから、
花を覚えなくてはならなくなり、

咲き乱れる花に感動するようになった。

補償の仕事の説明は、置いておくとして、
調査するものには庭木もあり、

私はその庭木を調査しているが、
初めは、

なんじゃあ～みんな同じ葉っぱにしか見えない！
状態で、【北海道の樹木】という本と首っ引きで、

覚えた。
興味が無いものを覚えられるのか？

と思ったが、
【仕事！】の威力は抜群で、

花有り、葉っぱのみ、枯葉あり、冬芽のみ・・
で、だいぶ見分けがつくようになった。

それでも、
木々花たちも人間と一緒で、

少しずつ顔が違い、
あれ？と思うことが今でもあるが・・・

覚え初めのころは、
当たると嬉しくて、

そんな草花は忘れなかった。
今は他の社員たちも、一所懸命覚えてくれている。

『は～い、この木はなんでしょう？』
『あじさいで～す』

これはまだ葉っぱも出ていない時の、
ホンワカH君、ビベロYちゃんとの会話だ。

『簡単すぎたね』
『では、これはなんでしょう？トゲがあります～』

『えーと、めぎ？』
『ちがいます～』

『え～なんだろう？』
『馬鹿といわれると腹がたつけど・・』

『わかった！木瓜！』
『あたり～』

これで、ビベロYちゃんは、
花も葉っぱもなくても木瓜が分かるようになった。

仕事ってすごいな～

仕事だったら、覚えちゃうのだ。
さあて、近い将来むつみさんは現場にいらなくなるだろう。

何か、
新しいことを覚えなくてはならないようだ。