少し涼しい日が続いているので、
窓を開け、

清々しく仕事をしていたら、
『わああ～』とビベロＹちゃんが叫んだ。

『え？どうしたの？』
と見たら、

大きな虫が、
ブゥオーンと部屋に入ってきていた。

『アブじゃない？』

入った方も、
命の危険を察したのか、

フルスピードで飛び回り、
天井にぶつかったり、

人をめがけたりと、
焦りが見えた。

どこから入ったのかしらと、
窓を見たら、

一箇所網戸が壊れていた。
『誰かなんとかして～』

ふと見ると、
スノーマンＫ君が、紙をまるめ、

棒のようにして、
『えい！やあ！えい！』

と飛んでいるアブに振り上げていた。

『それじゃあ無理じゃない？
隣の部屋に殺虫剤があったよ～』

諦めずに、
スノーマンＫ君は、『えい！やあ！えい！』

アブを追っかけていた。
『やっぱ、無理じゃない？！』

アブと一緒に人も逃げる。
と、次の瞬間、

スノーマンＫ君の紙のボッコは、
ピシッ！とアブにあたった。

アブは、
ひょろひょろひょろとして、

床に倒れた。
『これ、アブじゃない。大きな蜂だ。』

あーなんて怖いこと。
『スノーマンＫ君、素敵！』

私は思わず叫んだ。
こんな時、勇敢に蜂に挑む男性は素敵だ。

『お持ち帰りしたいわ』
これも本心だ。

因みに、
私の夫も勇敢に挑んでくれる人だが、

年の所為か的中率が、
下降気味だから、逆に危ない・・・・。

無事、蜂はいなくなり、
また、

何事もなかったかのように、
みんなは仕事を始めた。

社内はすっかり夏モードだ。