日刊せみなりーBLOG

影響力は絶大だ。

更新日:2013/06/28

あれは、
私が小学6年生くらいの時だったと思う。

叔母であり、
当社の相談役である中川絃穂と話をしていた。

どんな状況で、
そんな話になったかは忘れたが、

『出産費用は国で持つべきものだとおばちゃんは思う』
と、叔母は言った。

『どうして?赤ちゃんは親のものでしょ』
と私がいうと、叔母は、

『子供はね、国の宝なの。
国を担うのは次世代の子供たちだからね』

私は、
そんな考え方があるのかと驚いたが、

今、
出産費用はほぼ社会保険で賄われ、

誰もが当たり前だと思っている。

私が思春期に入った頃、
今まで100%大好きだった、

母親や父親が嫌になった時期があった。
『おばちゃん、嫌になっている自分が嫌だ』

と、相談すると、
『むつみ、それはむつみが大人になってきたということだよ。

親を人間として、
見られるようになったんだよ。』

と言われ、
『また、大好きになるよ』と言う言葉にホッとした。

多感な思春期は世の中のことも気になり、
『世の中はどうなっちゃうの?』

と聞くと、
『そうだね、色々あるけど人間は馬鹿じゃないから、

必ず、前を向く方向に向うよ。
良くしたいと言う気持ちを人間は持っているから』

その言葉に私は、
世の中を卑下しなくなった。

そして、
自分も前を向いて頑張ろうと思った。

時は流れ、
私は50代、叔母は70代になった。

ある日、
『おばちゃん、近頃色々な所で話す機会があるんだけど、

皆さん、とても私の話を面白いって言ってくれるの。』
と言うと、

『むつみ、それは聞いてくれる人たちが、
聞く耳を持っているってことだよ。』

私は幾つになっても、
この尊敬する叔母を越えられないようだ。

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