日刊せみなりーBLOG

訓練?

更新日:2013/06/30

メロンには赤肉と青肉がある。
我が実家は青肉派だった。

特に、
北海道職員だった父が胆振支庁に在職中はよく食べた。

父は私に、
『むつみ、一番美味しいのは冷えたメロンを真ん中から割って、

ブランデーをかけて食べることだ。』と教えてくれた。
これは美味しかった。

魚のチカは、
大ぶりよりも小ぶりが好きだった。

母は小指ほどのチカの頭とはらわたを取り、
素揚げにし、ゴボウと一緒に二杯酢につける。

これがまた、美味しい。
官舎の小さな台所で母はチカだらけになっていた。

その頃、
室蘭焼き鳥という言葉はなかったけれど、

『これはうまいぞ』と父に食べさせてもらったのが、
豚精、玉ねぎ、甘だれの焼き鳥、

今で言う室蘭焼き鳥だった。
これも美味しい!パクパク食べた。

時は流れ、自分で家庭を持つと、
メロン半分を一人で食べることはなくなり、

というより、
三人の娘たちが優先で自分の口に入る事はなくなった。

父は会社を創業後、
チカ釣りは中々行けなくなり、

チカの二杯酢付けは思い出の味になった。
もちろん、魚を触れない私が作るなんてあり得ない。

室蘭焼き鳥は、
札幌でも食べられるようになり、

たまに行くが、
何となく、昔食べた方が美味しかったような気がする。

好き嫌いが激しい父だったが、
好きなものの食べ方にはとことんこだわり、

料理上手な母がそれに答えた。

私は母の料理上手も、
好きな食べ物にとことんこだわる父の血も、

受け継がなかったようだ。
ただし、美味しいものを食べながらお酒を飲むのは受け継いだ。

もしかして、
中学生から食べていたブランデー入りメロンのおかげかしら。

何事も若い頃からの訓練が大切…だ。

記事一覧