日刊せみなりーBLOG
畠山さんから一杯学んだけど…
更新日:2013/10/06
夫婦兼経営のパートナーである、
私とモゴモゴN社長は、
当たり前に一緒にいる機会が多い。
会社では、社員たちが中に入るから、
いらっ!とする感情を、
出さないようにこれでも務めている。
つもりだが、
(それでもですか?)と言われそうだ……。
それが、家に帰ると二人だけ、
疲れていたり、お腹が空いていたりすると、
はあ?!的な感じになりやすい。
特に、お互いがストレス状態になっていると…
昨日聞いた岩見沢の講演会は、
【森は海の恋人】の著者、畠山さんのお話だった。
気仙沼で、牡蠣の養殖をされている。
一生懸命勉強をし、
牡蠣を育てるには、
森を育てることが必要だと知り、
森林を育てる思想の普及と、
植林活動もされている。
畠山さんは、古希だそうだが、
お元気で明るい方だった。
講演会は、
『やはり、震災の話から始めないとダメでしょうね』
とても辛いお話を、
淡々と、優しく話された。
そして、
海が死んだと思った絶望の中から、
様々な支援の中で、仲間と家族と一緒に、
牡蠣の養殖を再開して行く模様を、
泣き笑いで、
聞かせていただいた。
お話の中から、
畠山さんだけでなく、
被災された漁師の方々や皆さんの、
心模様が見え隠れし、
胸が一杯になった。
『漁師が海から離れたプレハブ住宅にいて、
どんどん元気がなくなって行くんですよ。
狭い、プレハブの中で、
夫婦二人で顔を付き合わせていたら、
喧嘩ばかりですよ。』
畠山さんは、
養殖設備を作るだけでは、どうにもならない。
そこで、働ける人件費を調達しなければ、
と、奮闘される。
その夫婦喧嘩の下りに、
漁師の皆さんの精神状態を見た感じだった。
畠山さんは、
人件費のめどを付けて、
牡蠣の養殖を30人もの人を雇って始めるのだが、
『朝の五時からの仕事なんですが、
みんな、四時には来るんです。
牡蠣をむくおばさんたちも嬉しそうで』
畠山さんは、笑顔で明るく話された。
海辺で生き生き働く皆さんの姿が見えてきそうだった。
きっと、夫婦喧嘩は減っただろうな。
夫婦二人だけの時間が減っただけでなく、
生活の見通しがついたんだもの。
信念と希望と行動力の畠山さんに励まされた。
津波ですべてを失ったわけでもなく、
狭いプレハブ住宅にいるわけでもないのに、
イラっとする私は、ただのわがままか…
それでは、
愛を持って食事の支度をしようか、
夫婦で頑張る仕事があるんだから。