日刊せみなりーBLOG

スリッパ・・

更新日:2013/10/30

うちの会社は、
靴を脱いで、室内履きで働く会社であるのだが・・・。

『ちょおと~スリッパは綺麗なのを履いてよね。
そんなに壊れていたら転ぶから~』

と、
壊れた室内履きを履いている社員に、

ブツブツ言っていた私だが、
お盆明け、私の室内履きが壊れた。

どうせ買うなら、
気に入ったのを買いたいから、

今は有り合わせの物にしよう・・
と、家にあったヒャッキンスリッパを履く事にした。

いぐさを使った爪先がこんにちは、
のタイプだ。

元々、少しいぐさが取れかけていたが、
ヒャッキンは素晴らしくヒャッキンで、

あっという間に、
左右とも、いぐさが半分くらい取れ、

下地がもろ見え、
いぐさボサボサになった。

毎朝、目覚めた時は、
(別のスリッパを持っていこう)

と思うのだが、
(また忘れた!)の繰り返しで、

いよいよ、
下地から親指が覗き始めた。

先日も、家ねっとの女性仲間が集まったが、
みなさん、見てみぬ振りで、

内心ホッとし、
早く代えないと・・・とは、

思っていたけれど、
なにせ、日頃は宅急便のおじさんくらいしか会わないから、

(忘れた!)で、
昨日まで来てしまい、

寒いし、冷たいし、明日こそは持ってこよう~
と、机の上の書類を整理していたら、

『ごめんください』
突然、二人の紳士が二階の事務室の扉を開けた。

『D銀行M支店ですが・・・』

あら、取引銀行さんの新しい方だわ。
生憎、モゴモゴN社長は留守、

『あ・どうぞ、こちらに・・』
慌てて、バタバタしながら応接セットに案内しながら、

私の目に、
自分のスリッパが飛び込んできた。

赤い枠が取れかかり、
いぐさが半分以上なくなって、

ボサボサ、
下地から親指がこんにちは・・

だった。

『お仕事の調子はいかがですか?』
『はい・・お陰さまで・・』

何をどう話したのだろうか、
応接セットのテーブルはガラス、

せめて、親指は隠さなくちゃ・・

あんな気持ちの入らない銀行対応は、
初めてだった。

銀行さんが帰られた後、
ボロボロスリッパは捨て、お客様用に履き替えたが、

今朝も、忘れた!で、
今もお客様スリッパだ。

もう社員に何も言えない・・・。

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