今日は、
ホンワカH君と二人で、滝川市に来ている。

『雪、どうだろうね。』
『旭川は真冬だとシャイなO常務は言っていましたよ。』

高速道路から周りを見回しながら、
ペチャペチャ喋る。

中々入れずにいた現場、
雪が積もっていると、

春にもう一度、
来なくてはならない。

『クリスマスまで降らない年も、
あるんですけどね。』

『そうそう、昔、24日まで降らなくて、
25日に現場を入れたら大雪で、

大変だった事があったわ』

それは、中川町の現場だった。
お相手には、約束をしているので、

とにかく、行くには行ったが、
一ヶ月分が、いっぺんに降ったような大雪だった。

落胆しながら、
中川町に入ったら、

馬が全速力で、
道路を走って来て、びっくりした記憶がある。

馬は雪を喜んだようだ。

そんな、昔を思い出しながら、
車の外を見ていたら、

岩見沢を過ぎたあたりから、
雪がどんどん深くなっていた。

ららら、
これは…………

心配的中で、
滝川は真冬だった。

『庭木は、春調査を前提に、
見えるところだけ、調べるね。』

『はい、工作物は調べられそうです。』
二人は別れて仕事を開始した。

滝川の田んぼも畑も、
遠くに見える山々も、

真っ白だった。
いよいよ、雪との日々が始まった。