日刊せみなりーBLOG

松前の…

更新日:2013/12/17

『今日はどこに泊まるんですか?』
『松前の旅館Yだよ、有名な温泉旅館のビジネスパックなの』

全道くまなく現場に赴くうちの会社、
決まった旅費の中で、

どこに泊まるかは重要だ。

『でもさあ、6650円のパックだから、
あんまり期待はしない方がいいよ。』

『そうすね。
夜ご飯がカレーライスのところもあったっけ』

現場の楽しみは、夜の語らい。
『カレーは辛いな』

なんて会話をしながら、
昨日、私たちは松前に入った。

『むつみさん!この旅館ですか?』
ビベロYちゃんがびっくりして叫んだ。

旅館Yは、
松前城下町の入り口付近にあった。

『そうだよ。松前の有名旅館なの。』
『このレストランで食事が出来るのかな』

玄関横にある素敵なレストランは高級そうだった。
『いやあ、ビジネスプランだからね。』

そして、夕方、作業服の私たちは、
その高級旅館Yの玄関に立った。

『お客様、どうぞ、これをお使いください』
ロビーで温かなお手拭きが出され、

『夕食、朝食ともこちらのレストランでお召し上がりください』
おおお、その素敵なレストランで食事らしい。

部屋は旧館、
バストイレはついていないけれど、

洗面所はある。
一人一部屋だ。

まずは、ゆっくり温泉に!
熱めでいいお湯!

あああああ…冷えた身体に満足満足…
どっぷり首までつかった。

いつもの如く、
夕食まで部屋で、飲んで語らい、

『レストランにアルコールの持ち込みが良いなんて、
こう言う高級旅館では初めてだね!』

そうなのだ。
我らが労働者の気持ちがわかる高級旅館らしい。

そして、レストランに出されていた料理は、
『これ、間違いじゃあないの?ビジネスパックだよ!』

『鍋が二つついている!』
『ホッケのジャンジャ焼きとイカの足のつみれ汁です』

美味しい!
マグロとイカのお刺身も活きがいい!

スルメの塩辛で、
持ち込んだ日本酒が進む。

『忘年会の計画なんですけど』
話も進む。

『そりゃないって、きゃはははは』
笑いも進む。

そろそろ、お開きか、の時間。
若女将が『本日はありがとうございました』

ご挨拶に見えた。
ビジネスパックなのに!

私たちは超満足だった。
翌朝、朝風呂に入り、朝食を頂きにレストランに行った。

手作り湯豆腐に鮭、卵焼き、
松前漬など、期待を裏切らない朝食だ。

コーヒーも上品なカップで出される。
うーん、、、、ビジネスパックなのに。

『うちの会社で働き始めて、
全道のビジネスパック、第三セクター、駅前旅館など、

かなりの数を泊まっているけど、
値段、サービス、料理など、全て合わせても、

ここが一番だね!』
北海道の最南端、松前の温泉旅館Y、

そのサービス精神のありように、
脱帽!だ。

記事一覧