日刊せみなりーBLOG

変わらないこと・・

更新日:2014/02/07

『わあ~これなんだあ~』
昨日の夕方、モゴモゴN社長から差し入れが届いた。

『室蘭の冨留屋だね。シュウクリーム?』
『違います~』

室蘭の冨留屋は、
昔からあるお菓子屋さんだ。

私が6歳の時は既にあったから、
かなり古い。

なんたって、
シュークリームが美味しい。

シンプル イズ ベスト!だ。
でも、今回はロールケーキも入っている。

みんなで、一斉にがぶり・・
それは、今風のロールケーキではなかった。

しっかりした生地、
バタークリームが塗ってあった。

懐かしい優しい味だ。

室蘭は、
私にとって思い出の場所。

子どもの頃は、
叔母夫婦が住み、私や姉を呼んでくれた。

常磐町の官舎から、
冨留屋まで歩いていった。

高校生の時、
父が室蘭に転勤し、

私も高校を卒業すると、
室蘭の看護学校に入学した。

冨留屋のシュークリームは、
いつでも美味しくて、

室蘭を離れた今でも、
変わらぬ味で最高のお土産だ。

でも、
室蘭は変わった。

『冨留屋、がんばっているね。
向かいの大黒屋もシャッターが降りていたよ』

モゴモゴN社長に言うと、
『大黒屋だけじゃない・・』

と、返事が帰ってきた。

確かに・・そうだ。
行く度に、シャッターの数が増えている。

我が青春の街だから、
ちょっと、悲しくなるが・・

その中で、
お菓子の冨留屋は変わらない味を、

提供している。

きっと、
全国全道に散らばった多くのファンが、

(室蘭に行ったら、絶対買う!)
と決めているに違いない。

私たちのように・・・。

アーケードからアーケードが撤去されても、
繁華街が東室蘭に移っても、

冨留屋は同じ場所で、
同じようにお菓子を作り続けている。

私が看護学校に入った翌年、
父は胆振支庁から石狩支庁に転勤になった。

一人暮らしの私には、
シュークリームを買うお金はなくなった。

憧れの冨留屋になった。
今でも、40年前と全く変わらない店に入ると、

青春時代が思い出される。
変わらないことが、

売れ続ける理由になっている、
室蘭の名店だ。

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