うちの会社の補償の仕事は、
調査したものを図面に描いて積算し、

報告書を作って、
紙ベースで成果品にする。

大きな仕事だと、
１０センチファイルが何冊にもなり、

ダンボール７個！
なんてこともある。

そして、殆どの場合、
その図面の大きさはA3だ。

折り方も決っていて、
横半分に折ってA4にし、その一方をまた半分に折る。

まあ、
端っこをひっぱたらA3に戻る感じだ。

この超大量のA3図面折りが、
この業界では大仕事で、

『パートさんも頼んで、全員徹夜です』
という企業もあるが・・。

２４年前、
当時のモゴモゴN社長は、創業者の父に、

『紙折り機なるものがあります。
是非、買いましょう！』

と進言し、高価な紙折り機を購入した。
当時はまだ、母が折り役だったが、

『芳ちゃんが購入したものの中で、
一番重要な買い物で助かった！』

と鼓舞した。
この最初に買った折り機は７～８年で壊れ、

二代目が今まで、
膨大な図面を居り続けていたのだが、

『むつみさん、動かなくなりました～』

『どんなものより、これがなくなったら大変です！
絶対、買って下さい！』

社員たちに言われ、
買い換えることになった。

『あああ・・
昔は安いものでも６０万はしたのよお～』

不安な面持ちで、
事務機屋さんに見積を頼んだら、

なんと！アフター付きで３５万円！
高いけれど、安くなっているウ～

『買い換えましょう！後、２０年間使うのよ！
うちの姫たちが４０代になるまで！』

『いやだあ～４０代！』
ビベロYちゃんが言った。

私だって、
初めての折機が来た時は、

まだ、３５歳だった。
まさか、アラカンに自分がなるなんて想像もしていなかった。

２４年間はあっという間だった。

８０万円*２台/２４年間＝66,666円
この値段でも、パートさんを頼むより遥かに安かった。

と計算し、
35万/10年＝35,000円、

20年だったら、17,500円/年！
と胸算よ・・・

ふふ・・微笑みながら・・

20年後は、
流石に会社にはいないなあ～私・・

と、寂しくなった。