日刊せみなりーBLOG

嘘でしょ?!

更新日:2014/04/20

春よ♪春♪と、
心踊る土曜日、靴箱の中も春!にした。

夫の冬履にも私のブーツにも、
ありがとうございました!とお礼を言って、

クリームを塗り、
また、ヨロシク!と靴箱へ。

で、ふと見ると、
私のブーツの踵が超減り状態、

(今のうちに補修だわ)
優秀な主婦の如く、

生協の靴修理屋さんへ持って行った。

何せ、
【にわか優秀な主婦】だから、

その修理屋さんに行くのは初めでだ。
いつもは、冬が始まり、

滑って転んでから、
街の修理屋さんに駆け込んでいた。

生協の靴修理屋さんは、
おじさんが一人でやっていた。

同じように、
滑り止めを着ける冬履が、

山のように積まれていた。
『すみません、この二足なんですが、

かがと、滑り止めをつけて欲しいんですけれど』
おじさんは、ブーツを逆さにし、

『随分減っているね。少し、削るよ。
踵本体まで減ってるから、

このままじゃ、着かないから。』
と、ちょっと無愛想にプロの目をしながら言い、

『お客さん、生協の組合員カードあるかい?』
と、続けた。

あ・生協の中に入っているから、
組合員じゃないとダメなのね。

私は、
『はい、あります。』と、

生協のレインボーカードを見せた。
おじさんは、じっとカードを見てから言った。

『なんだ、シルバーじゃあないんだね。
シルバーだったら、20%引けたのに』

え?!
どうゆうこと?

『あ、はい。60歳には11ヶ月足りません。』
『じゃあ、一足1296円ね』

おじさんは、残念そうに言った。

そして、私は気がついた。
おじさんは、初めてのお客である私を見て、

この人は、60歳を超えている。
生協のシルバー割引適応だ!

と、親切心が湧いたのだ。

嘘でしょ?
私まだ、59歳なんですけど、

おまけに、
若く見えると思っていたんですけれど!

私の心は急に冬になった。

一緒にいた夫は、
『どうした?』と急に不機嫌になった私に言った。

『私、60歳以上に見えたんだって!』
『あれ、60歳じゃなかった?』

『いいえ!59歳です!』
『同じようなもんだろう』

はああ?!

何を抜かす!
憤慨収まらず、実家の母に告げ口だ。

『ちょおと、お母さん聞いてよ!』
完全にただの娘だ。

89歳で一人暮らしの母は、
『まあ、私はいつも、年より若く見られるわよ』

と言って、けたけた笑った。
『お母さんは、確かに若いけどさあ』

ああ、いう人を間違った。
と思った私の心を読んだように、

母が言った。
『自分の気持ちが若いから、60歳とはおもえないのよ。』

家に帰り、
鏡をまじまじと見た。

(これが、60歳の顔なのか)

夫は、62歳、
いつも若く見られているから、

私の方が年上に見えるの?!
絶対あり得ない!

両手でほっぺを釣り上げながら、
鏡の中の、

自称50歳の私が言った。

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