日刊せみなりーBLOG
いいとこだ!
更新日:2014/04/29
私は札幌生まれの札幌育ちだ。
途中、看護学校だけは、
胆振支庁に転勤していた父の関係で、
市立室蘭看護学校に行った。
生まれたのは、
南23条にあった官舎、17歳までいた。
石山通を渡った向こうには、
教育大学があり、
その近くの、
ひかり幼稚園に通っていた。
外遊びの嫌いな子だったけれど、
移動手段は普通に足だったから、
幼稚園の往復も歩きだった。
その石山通には、信号機がなく、
帰りは、
幼稚園の先生と一緒に渡っていたが、
ドジな私は、
一人渡り遅れ、ベソをかいたのを今でも覚えている。
官舎から幼稚園までは500mくらいだったろうか、
幼稚園児の足でよく頑張ったものだ。
小学校は幌南小学校、
これまた、500m位の距離だったように思うが、
毎日、
元気に通っていた。
歩くしか移動手段がないというのは、
良いもので、
幼稚園、小学校、スーパー、銭湯、
病院………
子供ながらに、
23条付近には詳しくなり、
今でも近くにいくと懐かしい。
そんな私が、
この川沿に引っ越してきた17歳は、
青春真っ只中で、
地域には興味がなかった。
その青春時代のエネルギーは、
とどまるところを知らず、
仕事、恋愛、結婚、仕事、仕事、子育て仕事……
川沿の自宅と職場と、
せいぜい生協、の往復だけだった。
そして、今年3月、
『むつみさん、天国に行くかと思ったけれど、良かったね』
と、社員に言われるまさか?!の病、
軽くて済んだけれど、
生活の見直しを余儀無くされた。
現場に行きたくても、
この体力じゃあ、
嘆き悲しむよりは、リハビリを!
で、
日曜日からウォーキングを始めた。
『いってきます!』
薬、携帯電話をリユックに入れて、
いざ、出発だ。
天気は良好!さて、どっちに行こう。
川沿に住んで40年なのに、
まともに歩くのは初めてだ。
え?こんなところにこんなお家 。
え?いつの間に、こんな素敵な住宅街になっていたの?
庭には花が咲き、
急傾斜を生かした家が立ち並ぶ。
会社と家との往復では見られない景色、
まるで、藻岩山と一体になっているような景色だ。
この散歩は悪くない。
急傾斜の道には、現場用の登山靴がぴったりだ。
一時間のウォーキングで、
私の心は晴れやかだ。
まるで、小旅行をしたみたい。
南23条の官舎から、40年、
やっと、地域に根を降ろせそうだ。
病気もたまに、良いものだ。