『ガソリン代、上がりましたね！』
『やっぱ、プリウスの時代よね。』

社内の会話だ。

『でも、かなり乗る人じゃないと、
元手は取れないそうですよ。』

そうよね～
『でも、会社はプリウスでめっちゃ違うわ』

全道を車で走り回るうちの会社は、
プリウス様さまだ。

別に、
トヨタさんのかたを持つわけではないけれど、

毎月出す‘業務別ガソリン代’を見ても、
プリウスはダントツ、燃費がいい。

もっとも、
ハイエースもライトエースも、

昔に比べると燃費は向上。
？みんなトヨタ車？

そうですね。
会社の車はトヨタ車ですよ。

いえいえ、CM代は頂いていませんよ。

昔、創業者の父は三菱派、
自家用車も社用車も三菱だった。

そして、ある日、飛び込みで、
トヨタの営業マンがやってきた。

大きな明るい人だった。
ちょうど、買い替えの時期だったのだろう。

あれよあれよという間に、
社用車はトヨタに変わった。

『やっぱり、トヨタ車はいい！』
免許のない私にはわからないが、

突然、トヨタ派に変わった。
そのうち、プリウスが販売された。

『むつみさん、リッター１２０円を超えたら、
うちだったら、プリウスの方がお得です』

カッコマンH君が、計算表を持ってきた。
その当時、ガソリン代は１２０円を行ったり来たり・・

営業車は、
五年で30万キロを走っていた。

『わかったわ』財務大臣は頷いた。

その後、
ガソリンは上がり続け、

プリウスの燃費は向上し続けている。
今は、『より遠くに行く人がプリウスに乗る』

と言う暗黙の社内規定が出来、
『俺、今日網走日帰り』

の人は、
社車振り分け白板のプリウス欄に、

【プリウス網走⚪⚪】と記入する。
すべての社用車をプリウスにしたいが、

『荷物を詰めないからダメっすわ』だ。

ガソリンは天井知らずに上がっているが、
プリウス、ハイエース、ライトエースのおかげで、

むつみさんの眉間のシワは浅くで済んでいる。

あの時、
突然現れた飛び込み営業のおかげだ。

営業って大事だなあ〜