日刊せみなりーBLOG

れきし・・・

更新日:2014/09/09

『気遣いU君も大分使いこなせるようになったね』
朝、スノーマンK君が言った。

CADの話らしい。

当たり前に、
うちの会社も図面はパソコンで描く。

積算もパソコン、
それも一部分連動し、毎年改善され・・

毎年、難しくなっていく。
入社して半年の気遣いU君は、

新しい仕事を覚えると同時に、
パソコンの操作も覚えなければならず、

CADを初めて使うから苦労をしているのだ。
『いえ、まだまだです』

気遣いU君は嬉しそうに言った。

昔は、図面も手で書き、
手と計算機とで作っていた成果品は、

パソコンが使えないと、
理屈がわかっていても、字が書けても、

成果品とならない時代になった。

37年前、
当社を父が創業した時、

鉛筆が重要な道具だった。
計算チェックは母が手伝っていた。

勉強熱心な母は、
そのうち技術者に『どうして、ここはこう積算するんですか?』

質問を繰り返し、積算の基本を覚えた。
そして、積算チェックもできるようになった。

母は、夜遅くまで、
間違った箇所を消しゴムで消し、

正しく書き直していた。
ただし、『図面の寸法は、私の字ではだめだわ』

と、
図面の書き直しだけは、技術者に戻していた。

母の几帳面なチェックは、
その後、モゴモゴN社長、私、チェックマンA子さん・・・

と受け継がれ、
今は全員で、行っている。

ただし、『必ず、保存しなおしてよ!』
鉛筆と消しゴムは、パソコンに変わったが・・・

ただ、残っているのは計算機だ。
パソコンも人間の手が関わっているから、

『ええ!!どうしてそこが間違っているの!?』
を発見するには計算機が一番なのだ。

だから、
社内には、パチパチパチパチ・・

素早い計算機の音が響いている。

時代が変わっても、
放せないものもあるんだなあ~

ふと、創業当時、
自宅に作った事務室で、計算機をたたき、

一生懸命仕事をしていた母の姿を思い出した。

今、会社があるのも37年の歴史の中で、
頑張って働いてきた人たちがいるからなんだと、

どこかで、みんなに話さないと・・・
そんな事をパソコンを見ながら考えた。

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