一昨日の深夜から、
昨日の早朝にかけて札幌は、

雷と大雨だった。
我が家は、嵐のわかりにくいマンションだが、

それでも、稲妻の光と音で目が覚めた。
わ！嵐だ・・・

そして、ピピピピピピピピ・・
避難勧告の携帯電話の音。

我が家と会社は、南区だ。
今回の嵐で一番降雨量が多かったところ、

おまけに南区は、山、山、山・・
避難勧告は重要だ・・・が、

結局、
多くの札幌市民と同じで朝まで眠れなかった。

朝、会社には普通にみんなが出勤した。
『思ったより、静かですね。』

何より、何より・・だが、
眠い。

午後からは、
大通り18丁目にあるお役所に行ったが、

眠くて眠くて、
バスの中も地下鉄もうつらうつら。

若い女の子が居眠りするのは可愛いけれど、
いい年のおばさんが居眠りをするのは格好悪い。

が、眠い。

18丁目に着いたのは、
約束の時間より少し早かった。

あまりの眠たさに、
（こりゃあ、いかん。どこかで珈琲を飲みたいわ）

と、きょろきょろしたら、
目的のお役所のすぐそばに、

シンプルで小さなカフェがあった。

ドアはあけたままだ。
『こんにちは・・』

カウンターを入れても20人も座れない小さなお店。

『ホットコーヒーをください』
『濃いのとマイルドなのとありますがどちらにしますか』

『マイルドでお願いします』
誰もほかのお客様はいない。

木の椅子に座り、ipadを開けた。
暫くすると、

白い硝子？のカップで、
珈琲がきた。

ipadを見ながら、何気に一口飲んだ。

ん？！おいしい！
おいしい！珈琲だ！

珈琲好きの私は毎日何杯も珈琲を飲む。
ただし、濃い焙煎の珈琲は好きではないので、

今はやりの珈琲店には入らない。
チェーン店のカフェは、

まずい珈琲ではないが、
特別おいしくもない。

いつの間にか、
珈琲ってこんなもの・・と思っていたが。

このお店の珈琲はおいしかった。
そうだ、そうだ、珈琲ってこんな味だった！

急に眠気が覚めた。
改めて店内を見回すと、

スープやパンも出すようだ。
ただし、一種類のみ。

夜にはバーになるらしい。
さすが、大通り18丁目、

こんな静かなお役所の横にある目立たないお店なのに、
いい！

うちの会社がこの近くなら、
絶対、毎日ちょろっと寄る！

そんな気になるお店だった。

すっかり気を良くして、
500円を支払った。

１杯５００円の珈琲はけして安くないけど、
気分よく眠気が覚めて、

心がほっこりだ。
外は晴天になっていた。

仕事は・・
落ち着いてできた。

寝不足を救ってくれた、
落ち着くカフェと美味しい珈琲、

嵐の次の日は、中々良い日だった。