日刊せみなりーBLOG

声、こえ、声、

更新日:2014/09/13

先日、お葬式に出席した。
お坊さんがお二人、お経をあげていた。

主たるお坊さんは、
優しい細い声、副の方は太く緻密な声だった。

昔から、
お坊さんのお経を読む声は、

テノールよりバスの方が良いのかと思っていたが、
なぜか、主住職さんの優しい細い声に、

心が安らいだ。

そして、
私は、優しい細い声が好きなのかもしれない、

と、葬式の場では不謹慎だが、
急に思った。

自分の声はわからない。
自分が聞こえている自分の声は、

耳骨を通して感じるので、
他の人が聞いている声とは違うらしいが、

テープに録音された自分の声を聞くのは嫌で、
聞いたことがない。

ので、
人の声の事を言うと、

人のことは言えないでしょうと言われそうだが、
例えば、

ラガーマンM君の声は高い。
『誰か、女性がいるの?』

何度も間違えられている。

ホンワカH君の声は、
太くて大きい。

大きな響く声ゆえ、
電話の向こうでお客様が、

受話器を机において、
話していたというのも有名な話だ。

カッコマンH君の声は、
優しくてやや太い。

うーん、ちょうどいいかも。
まあ、それぞれだ。

そして、
我が夫ことモゴモゴN社長は、

細くてフワンフワンの声。
初めて声を聞いた時、

(見かけは格好良いのに、声はダメね)
と思い、

それから38年間、
私は、夫の声は仕方ない。と思ってきたのだが、

もしかしたら、
私は、夫の格好良い姿ではなく、

そのモゴモゴした声に惹かれたのではないかしら?
と、お経の声を聞きながら思ったのだ。

おしゃべりでよく通る声と言われる私は、
無口で、モゴモゴした声の夫を選んだのか?

よく考えてみると、
素敵だなと感じる男性は、

全員、穏やかで優しい声の方達だ。

お葬式は悲しい。
そんな時は、

優しくて穏やかで細い声のお経が心に響く。

でも、
夫婦も会社も、楽しい時も苦しい時もあるから、

細い声やら太い声やら、
明るい声やらモゴモゴ声やら、

あってもいいかもね。

テノールからバス、
ソプラノからアルトまで、

うちの会社には、
いろんな声が揃っている。

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