北見二日目の早朝は小雨模様だったが、
気がつくと、

グレーの雲は白く変わり、
その間から薄いブルーの空が見えてきた。

いい空だ。
でも…寒い。昨日は、『あったかいねえ』

の一日だったのに、
今朝は、キリッとした空気になっていた。

さてさて、
今日は札幌に帰るけれど、

会社のみんなの予定はどうだったかしら。
セミナリーの仲間たちの顔を思い浮かべる。

そうだ、
今日はラガーマンM君は小樽で打ち合わせがある。

美国のお仕事をさせて頂くのだ。
数年前、美国のお仕事をした時も秋だった。

美国川には鮭が大量に登ってきていた。

川の水は思ったより少ないのに、
鮭たちは、体を左右に動かしながら必死に登っていた。

その鮭たちがあげる水しぶきが、
橋の上から見ている自分にもかかりそうだった。

北海道に生まれ育った私だけれど、
札幌育ちだから、

鮭の川登を見ることはなかった。
びっくりして、

現場の合間に川を覗きに行っていた。
泊まった所は民宿だった。

ビベロYちゃん曰く、
『今まで泊まった宿の中で最高！』

何がって、食事が。
おばさん手作りの海の幸がこれでもか！

と並んでいた。
ビベロYちゃんは、釧路出身だから海の幸に目がない。

綺麗に食べた。
都会育ちの私は、『肝は食べられない。それは嫌い』

と、
全くもったいない食べ方をしていて、

民宿のおばさんは飽きれていたが。
それでも、

美国のお蕎麦屋さんで食べた【岩のり蕎麦】は、
逸品だった。

今まで食べた海苔そばの中で、
一番美味しかった。

積丹半島の海は美しいだけでなく、
海の幸の宝庫だ。

だが、しかし、遠い。
川登の鮭を見たり、岩のり蕎麦を食べるためだけに、

日帰りでドライブ！
と決断は下しにくくて、

残念ながら、
あのあとは行っていない。

今回の現場も私の出番はなさそうかしら?
あの岩のり蕎麦を食べに行きたいなあ。

心密かに思っているが、
全身全霊、必死に仕事をしているみんなには言いにくい。

が、
ラガーマンM君の打ち合わせ報告次第では、

行けるかな〜

北見の次は積丹半島、
北海道で仕事をしていて、

私は本当に幸せだわ。
北見の薄青い空を見ながらほっこりだ。