日刊せみなりーBLOG

神様はいるわね!

更新日:2014/10/05

私は、
『趣味は読書です』と言える程の読書家ではない。

だから、
心がキューンとなったものだけ読むのだが。

じゃあ、どこでキューンとなるか?
それは、本が『貴女、私を読みなさい』

『ほら、読んでご覧』
と呼びかけてくれるのだ。

この感覚にはかなりの自信があり、
全く買う気がないのに本屋さんに行き、

何気に手に取った本が、
丁度その時悩んでいたり困っていたりすることと、

ピッタンコ!で、
どれほど救われたか、また、視野が広がったか分からない。

だから、
本屋さんに行くと、『話しかけてくる本はないかしら』

と、じっくりキョロキョロする。
それは新聞や雑誌の書籍紹介も同じで、

これだ!と思ったら紀伊国屋へ!だ。
そんな感じで知り合ったのが、

女性写真家笹本さん、御年100歳の方だ。
その方の本を二冊読みファンになった。

お年なので講演を聞く機会は諦めていたら、
昨日、その機会を得た。

あの方のお話をお聞きするのに、
100歳と言う年齢は関係ないと思った。

女性として、
人間としての生き方が素晴らしいのだ。

凛として美しく、
明るくて上品で、知性に溢れ、ユーモアがありチャーミング。

それは笹本さんが、
100年をどう生きてきたかを物語っているようだった。

そして、その講演会で、
私は初めて【チェンバロ】を聞いた。

クラッシックには疎い私は、その楽器を知らなかった。
立琴を横にして、

小さなグランドピアノの中にいれたようなその楽器は、
繊細で強く、そして明るい音色だった。

演奏者の明楽みゆきさんの所有であるそのチェンバロは、
日本で作られていた。

繊細な音色を出す楽器なので、
細やかな技が必要で日本で作られたものが最高級品だと言う。

明楽みゆきさんは、
『このチェンバロは北海道の木で出来ています。

グランドピアノのようなこの箱は桂の木、
足は、ナラです』

何だかめちゃくちゃ嬉しくなった。
笹本さんに感動し、明楽みゆきさんの演奏に心を打たれ、

そして、その楽器は、
私がいつも調査しているあの木々で出来ていると知ったら、

よくわからないけれど、
胸に希望が湧いてきた感じだった。

実はこの講演会のお誘いは、
Facebookの友人からイベント紹介であった。

それも、気が付かないでいたのに、
ある日、私の小指がiPadの端に触れ、

イベント紹介が開き、『え?!笹本さんの講演会があるの?!』
ギリギリセーフで出席できたのだ。

やっぱり神様はいるわね。

小指が、
私を知らなかった感動の世界へ連れて行ってくれた。

そんな幸せな夜だった。

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