頼んでいた除雪機がやってきた。
20年使った除雪機は、

昨年何度も緊急入院をし、
治療代がかさんだ。

『これだったら、買った方がいいな』
というご意見が社内に多かったけれど、

同水準の除雪機を買うとなれば50万円以上かかり、
財務大臣のむつみさんは、

う~~~~ん…だったけれど、
中小企業が販売する安価で実用的な除雪機に巡り合って買ったのだ。

おまけに、
販売元は今まで修理をしてくれた代理店というのが嬉しい。

鮮やかな山吹色の除雪機は、
うーーーんという音と共に、

車庫の奥に仕舞われた。

雪が降る前に、
除雪の準備が万端！というのは珍しい。

今日もまた、技術者たちは現場に行った。

雪が♪降る前に♪
外部の調査だけでも終わらせないと…

毎年の事なのに、
雪が降り出す時期は忙しなく、

追われるような日々が続く。

今年から仲間になった1級建築士意外にロマンチストのTさんは、
長野県出身だ。

『へえ、そんな感じなんですね。今の時期は』
不思議そうに、言った。

長野も雪国だけれど、事情は少々違うのか？

カレンダーを見たら、
クリスマスまで、後二ヶ月だった。

『黄色い除雪機、初出動ですよ！』は、
いつになるかしら。

なるべく、なるべく、
遅い方がいいなあ。

車庫の奥で、
廃棄を免れた20年選手の青い除雪機と、

真新しい黄色の除雪機が、

並んで出番を待っている。