日刊せみなりーBLOG
思い込みというか…
更新日:2014/10/26
『むばあば、みて〜』
二歳になる孫が、言った。
どれどれ、見てみると、
孫は紙のアンパンマン号に人形を入れて壁を登らせては手を離し、
その落ちて行く様を不思議そうに見ていた。
『地球には重力があるからねえ』
と孫に言いながら、
あれ?どうして、重力って出来るんだろう?
今更に不思議になったので、
中学校で理科の教師をしている娘に聞いた。
『ものには中心から引っ張る力が存在するから……』
はて、そうなの?初めて聞いた。
『そしたら、地球以外の星にも重力ってあるの?』
娘はキョトンとして、
『あるよ』と答えた。
えええええ!!!!!!
初めて聞いた!
『そうなの?そしたら、月にも火星にも、金星にも重力はあるの?』
『あるよ、月の重力は地球の⚪⚪分の1だけどね』
(娘は⚪をちゃんと教えてくれたけれど、もう忘れた)
えええええ!!!!!!
初めて聞いた!
私の頭の中には、
月の上をアメリカのアームストロング船長(だったかしら?)が、
ふわわん、ふわわん…と歩く姿や、
また、宇宙飛行船の中で、
これまた、
ふわわん、ふわわんと飛ぶ宇宙飛行士の姿が浮かんだ。
『そかあ、そしたら月にも重力があるけれど、
地球の⚪⚪分の1だからあんな歩き方になるのね。』
そして、
宇宙船の中は地上ではないから無重力なのか。
『大きいものと小さいものが引き合う時、
大きいものに小さいものの重力は………』
娘は続けて話したが、
『ふううん…よくわかんないからいいや』
私は、話を途中で遮った。
しかし、なんですなあ、
59歳にして、また新しい発見をしたっていう感じだ。
いやいや、一応、中学校も高校も出ている。
看護学校にも入ったし、国家試験にも受かっている。
『多分、習ったんだよね』
私がいうと、娘は困ったように頷いた。
でも、知らなくても、いや、覚えていなくても生きてこられたのだ。
おかしいな、中学校の成績は理科も良かったのに…
理解せずに結果のみの丸暗記だったか。
あ・丸暗記もしていないのか。
興味のないことは、人間、頭からすっかり消えるようだ。
性格の良い娘は、
アホな母の質問をバカにもせず、答えてくれたけれど、
孫にはしっかり教えてよ。
まあ、大丈夫か、
アンパンマン号が落ちる様が面白いと思うようなら、
むばあばのようにはなるまい。
でも、
どの星に行っても無重力だと思っていたのに、
物が落ちるとなれば、
何だか、夢がなくなった気がした。