日刊せみなりーBLOG
見習いたい方々…
更新日:2014/10/30
うちの会社は住宅街の真ん中にあり、
前と後ろにはマンションが建っている。
事務室は二階なので、
コーヒーコーナーに行くと、
窓から、
後ろのマンションの駐車場が見える。
毎日、昼過ぎは眠くなるから、
コーヒーコーナーに足を運ぶことが多いが、
今日もまた、
その窓から何時ものご夫婦が見えた。
あれは、2・3年前だったろうか。
春の雪解け道を、
ご主人を乗せた車椅子を奥様が押していたが、
車輪が雪の溝にはまり動けなくなっていた。
体の大きなご主人で、私は手を貸した。
まだ、車椅子での散歩は無理ではないかしらと思ったが、
ご夫婦は、その後も毎日散歩を続けていた。
そして、昨年、ふとみるとご主人の車椅子は自走式に変わっていた。
三輪になっており、
ご主人は自分で漕いで動かしていた。
奥様は車椅子の横を一緒に歩いていた。
何と凄い前向きなご主人だろうと、
私はその時の感動をブログに書いた。
そして、昨日、
窓から私が見たご夫婦は、
ご主人が杖をつきながら歩き、
奥様はその後ろを歩くという姿だった。
いつもはブラインドを下げている窓からは外が見えず、
気がつかなかったが、
ご主人は、
いつから歩行ができるようになったのだろうか。
年の頃は、70代かしら。
右手右足がお悪いようだが、
何年もの車椅子でのリハビリから歩行が出来るようになるには、
並々ならない努力があっただろうに。
それも、成果がすぐ見られない、
地道な地道な道のりだったと思われるが、
それをやり遂げたのだ。
全く存じ上げないご夫婦だけれど、
心から頭が下がる思いだった。
そして、
雪道で車椅子を押していた奥様も、
毎日毎日一緒に努力をされて、
今日もまた、静かに後ろを歩いておられる。
すごいなあ、
夫婦で支え合って努力をするとは、
こういうことをいうのだろうな。
私に同じことが出来るかしら。
雪のわだちから抜け出そうと、
重たい車椅子を持ち上げようとしていた奥様と、
それをじっと見ていたご主人のあの日のことを、
私はなぜか、
昨日のように覚えている。
根雪が遅く、
散歩ができる日が続くことを祈る気持ちだ。